サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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コエンザイムQ10による非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)での抗炎症作用 [2015年07月20日(月)]
今月の栄養学の専門ジャーナルに、コエンザイムQ10による非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)への作用を調べた臨床研究が報告されていました。
(J Am Coll Nutr. 2015 Jul 9:1-8)



近年、生活習慣の変化や肥満の増加とともに、

アルコールの摂取量が少ない人に見られる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の病的意義が問題となっています。


非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、

単純性脂肪肝と

非アルコール性脂肪性肝炎(NASH:Non-alcoholic steatohepatitis)に分けられ、

後者は肝硬変や肝がんへの進行リスクが問題となります。



コエンザイムQ10は、ミトコンドリアで作用する生体内分子であり、APT産生作用や抗酸化作用を介して、さまざまな機能性を発揮します。



今回の研究では、

NAFLDにおいて、
コエンザイムQ10サプリメント投与による肝逸脱酵素、炎症関連マーカー、アディポカイン類への作用が検証されました。


具体的には

ランダム化二重盲検偽薬対照試験として、

NAFLD患者41名を対象に、

・コエンザイムQ10投与(100mg/日)群、

・偽薬投与群

の2群について、

12週間の介入試験が行われています。


介入の前後で、

肝逸脱酵素、炎症マーカー、アディポカイン類が測定されました。



解析の結果、

対照群に比べて、

コエンザイムQ10投与群では、

肝逸脱酵素の有意な低下(改善)、
(aspartate aminotransferase [AST] およびgamma-glutamyl transpeptidase [GGT])

hs-CRPおよびTNFαの有意な低下(改善)が認められたということです。
(p < 0.05)


さらに、

コエンザイムQ10投与群では、

血中アディポネクチン値の有意な上昇

(p = 0.016)も見出されています。


なお、IL-6には、両群とも有意な変化は示されませんでした。



以上のデータから、

NAFLDにおいて、

1日あたり100mgのコエンザイムQ10投与による肝機能改善・抗炎症作用が示唆されます。




先行研究では、次の結果が示されています。

レスベラトロールによる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)改善作用


レスベラトロールによる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)でのインスリン抵抗性改善作用





コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。



還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)


コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。


したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。






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レスベラトロールによる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)でのインスリン抵抗性改善作用 [2015年01月15日(木)]
アメリカで,はしかの発生がニュースになっていました。

カリフォルニアのテーマパークでの集団感染が疑われており,19名の患者が発生したということです。



公衆衛生学的な施策として,予防接種には臨床的意義があると思いますが,

一方で,稀に重篤な副作用が生じうるため,

日本でも米国でも,いろいろな議論があります。






さて,今日の私的なお勉強日記です。

消化器病学の専門ジャーナル(電子版)に,レスベラトロールによる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)でのインスリン抵抗性改善および糖代謝改善作用を示した臨床研究が,中国のグループ(Third Military Medical University)から報告されていました。
(Dig Liver Dis. 2014 Dec 16.)





レスベラトロールは、ポリフェノールの1種で、赤ワインやブドウ、ピーナッツなどに見出される色素成分です。


近年、生活習慣の変化や肥満の増加とともに、

アルコールの摂取量が少ない人に見られる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の病的意義が問題となっています。


非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、
単純性脂肪肝と
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH:Non-alcoholic steatohepatitis)に分けられ、
後者は肝硬変や肝がんへの進行リスクが問題となります。





今回の研究では、

レスベラトロールによる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)での糖代謝および脂質代謝への影響が検証されました。



具体的には,

二重盲検ランダム化偽薬対照試験として,

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)患者60名を対象に,

1日あたり300mg(分2)のレスベラトロール投与群,

あるいは

偽薬投与群の2群について,

3か月間の投与が行われ,肝機能や糖代謝関連指標が測定されました。



解析の結果,


偽薬群に比べて,

レスベラトロール投与群では,

ASTの有意な低下(改善),
(-6.00 (-9.00, -3.00) IU/L,P&#8804;0.001)

血糖値とLDLコレステロール値の有意な低下
[-0.64±0.31mmol/L, and -0.41±0.35mmol/L, P&#8804;0.001]

ALTの有意な低下,
(-7.00 (-11.0, -2.50) IU/L, P=0.002)

総コレステロール値の有意な低下,
(-0.67±0.50mmol/L, P=0.002)

が認められました。



また,インスリン抵抗の指標(HOMA-IR)も有意な改善が認められています。
(-0.60±1.15, P=0.016)



その他,

レスベラトロール投与群では,

TNF-αやサイトカイン類など炎症惹起マーカーの有意な低下も見出されています。
(P<0.05)

アディポネクチン値は有意な増加を示しました。
[1.22 (-0.37, 1.60) ng/mL, P=0.025]



以上のデータから,

レスベラトロール投与による,
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)患者での糖代謝および脂質代謝改善作用が示唆されます。



先行研究でも,同様の結果が示されています。

レスベラトロールによる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)改善作用






レスベラトロールは、ポリフェノールの1種で、赤ワインやブドウ、ピーナッツなどに見出される色素成分です。

レスベラトロールは、長寿関連遺伝子の1つであるサーチュイン遺伝子の活性化を介して、アンチエイジング効果があるのでは、と期待されています。

長寿になるかどうかを確認するためのヒト臨床試験は容易ではありませんが、
最近の臨床研究では、内分泌代謝疾患や生活習慣病の改善効果が示唆されています。




現在、レスベラトロールは、抗酸化作用や抗炎症作用を有し、代謝に好影響を及ぼすことから、健康維持や生活習慣病予防からアンチエイジングの分野で注目されています。




例えば、基礎研究では、

レスベラトロールによるインスリン抵抗性改善作用


レスベラトロールによる糖尿病予防


レスベラトロールによる糖代謝改善作用


レスベラトロールの心不全リスク低減作用


レスベラトロールによる肥満予防のメカニズム



レスベラトロールによる抗がん作用


レスベラトロールによる大腸がん抑制作用


レスベラトロールの抗炎症作用


動脈硬化抑制作用


という報告があり、


ヒト臨床研究では、

レスベラトロールによる肥満者での代謝改善


レスベラトロールによる糖尿病改善作用



レスベラトロールによる脳循環改善


子宮内膜症関連痛に対するレスベラトロールの効果


レスベラトロールによる運動効果@2型糖尿病患者


という報告が知られています。






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posted at 23:52 | この記事のURL
非アルコール性脂肪性肝疾患に対するコエンザイムQ10の効果 [2014年12月10日(水)]
非アルコール性脂肪性肝疾患に対するコエンザイムQ10の作用を調べた臨床研究が,イランのグループ(Tabriz University of Medical Sciences)から報告されていました。
(Arch Med Res. 2014 Nov 11.)



近年、生活習慣の変化や肥満の増加とともに、

アルコールの摂取量が少ない人に見られる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の病的意義が問題となっています。



非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、

単純性脂肪肝と

非アルコール性脂肪性肝炎(NASH:Non-alcoholic steatohepatitis)に分けられ、

後者は肝硬変や肝がんへの進行リスクが問題となります。



コエンザイムQ10は、抗酸化作用やATP産生作用を有する機能性成分で、体内でも産生されます。
しかし、加齢とともに内在性コエンザイムQ10は減少し、生活習慣病や慢性疾患でも低下がみられることから、アンチエイジング分野で広く摂取が推奨されているベーシックサプリメントです。




さて,今回の研究では,
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)に対するコエンザイムQ10の作用が検証されました。




具体的には,

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)患者44名を対象に,

1日あたり100mgのコエンザイムQ10投与群(n=22),

あるいは

偽薬投与群(n=22)

の2群について,

4週間の介入試験が行われました。


体組成や糖代謝,脂質代謝関連指標が介入前後で比較されています。




解析の結果,

コエンザイムQ10投与によって,

ウエスト周囲長,血中AST,酸化ストレスマーカーが有意に減少したということです。

なお,
これらの指標は偽薬群では変化は認められませんでした。


この他,

多変量解析では,

空腹時血糖値の変化は,血中vaspin, chemerin およびpentraxin 3の先行指標であったということです。
(p <0.001).



以上のデータから,

NAFLDに対する
コエンザイムQ10の補完療法としての効果が示唆されます。



コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。



還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)


コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。


したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。








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高タンパク食による脂肪肝・肝臓内の中性脂肪減少効果 [2014年10月22日(水)]
今月の科学誌に、高タンパク食と高炭水化物食の2種類の食事による、肝臓内の中性脂肪/トリグリセリドへの作用を比較した臨床研究が、オランダのグループ(Maastricht University)から報告されていました。
(PLoS One. 2014 Oct 16;9(10):e109617)



一般に、

高タンパク食の投与は、

炭水化物摂取に由来する肝臓内の中性脂肪増加を抑制することが知られています。



中性脂肪/トリグリセリドは、糖質・炭水化物の過剰摂取により高値となり、脂質異常症を生じます。


過剰な中性脂肪は、肝臓に蓄積され、脂肪肝の原因となりますが高値となる原因として、脂肪・カロリーの摂り過ぎが考えられます。また余分な中性脂肪は肝臓に蓄積され、脂肪肝の原因にもなります。




さて、今回の研究では、

非肥満の健常者において、

高タンパク・低炭水化物食と、

高炭水化物・低タンパク食による肝臓内の中性脂肪量への作用が検証されました。



具体的には、

男性7名、女性9名(平均年齢24±5歳、BMI 22.9±2.1)を対象に、


等カロリーの
高タンパク・低炭水化物食 (タンパク質/炭水化物/脂質の比:30/35/35)と、

高炭水化物・低タンパク食(同:5/60/35)

が、それぞれの年齢や性別、BMIを充足する量にて、

12週間、投与されました。



肝臓内の中性脂肪が、介入前後で、MRIで測定されています。

(1H-magnetic resonance spectroscopyによる測定)



解析の結果、

高炭水化物・低タンパク食投与に比べて、

高タンパク・低炭水化物食投与により、

肝臓内の中性脂肪量が12週間後に減少傾向を認めたということです。

(P&#8202;=&#8202;0.055であり、僅かに有意差には達していません。)



以上のデータから、

非肥満の健常者において、

脂肪肝のリスク低下に、高タンパク食・低炭水化物食の有用性が示唆されます。





DHCでは、

肥満・糖尿病・アンチエイジング・ヘルシーエイジング(健康長寿)のための食事として、

「‘ゆるやか’糖質制限」(緩やかな糖質制限食・低炭水化物食)を推奨しています。




DHCの製品で、低炭水化物食・低GI食・低GL食に相当するのは、


DHCプロティンダイエット
です。



DHCプロティンダイエットは、減量のため、あるいはリバウンド予防のための食品(フォーミュラ食・置き換え食)として考えられていますが、


コエンザイムQ10やポリフェノール、食物繊維などの機能性食品成分を含んでおり、

ヘルシーエイジングのための低カロリー・低炭水化物食品として、食事代わりに利用できます。




その他、低GI食、低GL食として、

発芽玄米

米こんにゃく

があります。






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レスベラトロールによる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)改善作用 [2014年10月17日(金)]
栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、レスベラトロールによる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)改善作用を示した臨床研究が、イランのグループ(Shahid Beheshti University of Medical Sciences)から報告されていました。
(Nutr Res. 2014 Sep 23)




今回の研究では、

レスベラトロールによる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)への働きが検証されました。


レスベラトロールは、ポリフェノールの1種で、赤ワインやブドウ、ピーナッツなどに見出される色素成分です。


近年、生活習慣の変化や肥満の増加とともに、

アルコールの摂取量が少ない人に見られる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の病的意義が問題となっています。



非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、

単純性脂肪肝と

非アルコール性脂肪性肝炎(NASH:Non-alcoholic steatohepatitis)に分けられ、

後者は肝硬変や肝がんへの進行リスクが問題となります。





今回の研究では、

ランダム化二重盲検偽薬対照試験として、

NAFLD患者50名を対象に、

1日あたり500mgのレスベラトロール

あるいは

偽薬が12週間投与されました。



両群とも、

エネルギーを調整した標準食を摂取し、身体活動/運動の処方も行われています。



血中肝逸脱酵素や体組成が介入前後で比較されました。



解析の結果、

両群において、

体重やウエスト周囲長、BMI、肝逸脱酵素などの有意な改善が認められました。
(P < 005)



レスベラトロール投与群では、

偽薬群に比べて、

肝逸脱酵素ALT、炎症性サイトカイン類、NF-κB活性、血中cytokeratin-18、hepatic steatosis gradeのスコアが有意に低下(改善)していたということです。
(P < .05)



以上のデータから、

NAFLDの治療において、


食事療法や運動療法による標準治療に併用して、

レスベラトロール(500mg)12週間の投与による補完療法としての意義が示唆されます。



レスベラトロールは、ポリフェノールの1種で、赤ワインやブドウ、ピーナッツなどに見出される色素成分です。

レスベラトロールは、長寿関連遺伝子の1つであるサーチュイン遺伝子の活性化を介して、アンチエイジング効果があるのでは、と期待されています。

長寿になるかどうかを確認するためのヒト臨床試験は容易ではありませんが、
最近の臨床研究では、内分泌代謝疾患や生活習慣病の改善効果が示唆されています。




現在、レスベラトロールは、抗酸化作用や抗炎症作用を有し、代謝に好影響を及ぼすことから、健康維持や生活習慣病予防からアンチエイジングの分野で注目されています。




例えば、基礎研究では、

レスベラトロールによるインスリン抵抗性改善作用


レスベラトロールによる糖尿病予防


レスベラトロールによる糖代謝改善作用


レスベラトロールの心不全リスク低減作用


レスベラトロールによる肥満予防のメカニズム



レスベラトロールによる抗がん作用


レスベラトロールによる大腸がん抑制作用


レスベラトロールの抗炎症作用


動脈硬化抑制作用


という報告があり、


ヒト臨床研究では、

レスベラトロールによる肥満者での代謝改善


レスベラトロールによる糖尿病改善作用



レスベラトロールによる脳循環改善


子宮内膜症関連痛に対するレスベラトロールの効果


レスベラトロールによる運動効果@2型糖尿病患者


という報告が知られています。






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クロレラによる脂肪肝改善作用 [2014年08月12日(火)]
今日、IT企業のディー・エヌ・エー(DeNA)の子会社が、遺伝子検査サービスに参入する、というニュースがありました。


ご存知の方も多いと思いますが、DHCでは、すでに、遺伝子検査サービスを提供しています。



これまでに、20数万名様以上のご利用をいただいており、国内の民間企業では最大の件数になります。



民間企業で、個人情報に配慮して、問題なく運用できるというのを実証しており、

日本肥満学会や日本抗加齢医学会にて、学会発表も行ってきました。



遺伝子検査サービスについては、様々な企業が参入していますが、

医療有資格者による無料の相談などのアフターサービスを考えると、

DHCの遺伝子検査キットが、間違いなく、最も実績があります。




さて、今日の私的なお勉強日記です。

予防医学の専門ジャーナルに、クロレラによる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD) 改善作用を示した臨床研究が、イランのグループ(Tabriz University of Medical Sciences)から報告されていました。
( Health Promot Perspect. 2014 Jul 12;4(1):107-15.)




クロレラ(Chlorella species)は、淡水産の藻の一種です。



タンパク質やアミノ酸、ビタミン類、ミネラル類といった栄養素が豊富であり、抗酸化作用のある葉緑素(クロロフィル)の含有量も多いことから機能性食品素材/サプリメント成分として利用されています。




今回の研究では、
クロレラによる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)への働きが検証されました。


近年、生活習慣の変化や肥満の増加とともに、

アルコールの摂取量が少ない人に見られる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の病的意義が注目されています。


非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、
単純性脂肪肝と
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH:Non-alcoholic steatohepatitis)に分けられ、
後者は肝硬変や肝がんへの進行リスクが問題となります。




本研究は、
2011年12月から2012年7月にかけて、
二重盲検ランダム化偽薬対照試験として、

NAFLD患者60名を対象に、

・介入群:ビタミンE(400 mg/day)とクロレラ(300mg×4錠、Chlorella vulgaris)の併用投与群

・対照群:ビタミンE(400 mg/day)と偽薬の併用投与群

の2群について、8週間の投与試験が行われています。



アウトカムとして、肝逸脱酵素やメタボリック症候群関連因子が測定されました。

解析の結果、

体重、空腹時血糖値、脂質指標は、両群とも有意に減少(改善)しました。
(P<0.05)


次に、

両群間の比較では、

体重、ALP、FBSにおいて有意差が見出されました。
(P=0.01, P=0.04, P=0.02)



以上のデータから、

クロレラによる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)に対する補完療法としての働きが示唆されます。



作用メカニズムとして、クロレラの抗酸化作用などが推定されます。


今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。




クロレラやスピルリナに関する研究として、次のような報告があります。


クロレラによるQOL改善作用@乳がん患者



クロレラによる血管機能改善作用


クロレラによる抗酸化作用@日本人高齢者



クロレラによる抗酸化作用@喫煙者



妊婦におけるクロレラサプリメントの効果




スピルリナの抗酸化作用 



スピルリナによる免疫賦活作用




スピルリナによる糖尿病治療薬の副作用軽減





DHCでは、

クロレラ


スピルリナ


を製品化しています。






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チョコレートとコーヒーの摂取と肝機能の関係@HIV-HCV重複感染者 [2013年09月10日(火)]
肝臓病学の専門ジャーナル(電子版)に、食事由来のポリフェノール摂取による肝機能への影響を調べた臨床研究が、フランスのグループ(INSERM;仏国立保健医学研究所)から報告されていました。
(J Hepatol. 2013 Aug 23.)




今回の研究では、

食事由来のポリフェノール摂取と、肝機能との関連が調べられました。



具体的には、

HIV-HCV重複感染患者990名を対象に、

チョコレートとコーヒーの摂取が、肝逸脱酵素(AST、ALT)を低下(改善)するかどうか、検証されています。

(HIV-HCV重複感染者を対象にしたANRS CO13 HEPAVIHという縦断研究の一環です。)




1日あたり3杯以上のコーヒーの摂取および、

毎日のチョコレート摂取

と、

ASTあるいはALTの異常値(正常上限の2.5を超える値)を示す被験者との関連が

縦断研究として解析されています。





交絡因子で補正後、

コーヒーの摂取量が多いこと、および毎日のチョコレート摂取と、

ALTの正常値との間に有意な相関が見出されたということです。

(コーヒー;OR = 0.65; p = 0.04, チョコレート;OR = 0.57; p=0.04,)



また、

コーヒーの摂取と、AST正常値との間にも有意な相関が認められました(p = 0.05)。

(チョコレートの摂取は相関していません。)




コーヒーの摂取とチョコレートの摂取の両方がある場合には、

肝臓逸脱酵素が異常値に上昇するリスクが、40-50%低下していました。

(p = 0.003 for AST; p = 0.002 for ALT)





以上のデータから、

HIV-HCV重複感染患者において、

コーヒーやチョコレート由来のポリフェノールの摂取が多いと、

肝逸脱酵素の上昇(悪化)リスクが抑制されることが示唆されます。




今後、介入試験による臨床的意義の検証が期待される分野です。






これまでの疫学研究によって、コーヒーの摂取による生活習慣病リスクの低下が知られています。


例えば、コーヒーの摂取による2型糖尿病リスク低下、脳卒中リスク低下、うつ病リスク低下、肝がんリスク低下、認知機能の低下抑制などがあります。



コーヒーにはファイトケミカルの1種であるクロロゲン酸が含まれており、抗酸化作用を介した生活習慣病予防効果が示唆されています。


(カフェイン以外のコーヒーの主要な成分として、フェルラ酸(ferulic acid)、カフェ酸(caffeic acid,)、クロロゲン酸(chlorogenic acid)が知られており、いずれも抗酸化作用を示します。これらの中ではクロロゲン酸が比較的多く存在します。)



ココアやチョコレートには、カカオポリフェノールが含まれており、ポリフェノールの抗酸化作用を介した機能性が注目されています。

これまでの疫学研究や臨床試験では、高血圧症の改善、心血管疾患(動脈硬化性疾患)リスクの低減、抗がん作用などが報告されています。


例えば、次のような研究が知られています。




チョコレートの摂取と脳卒中リスクの低下:前向き研究とメタ解析



ダークチョコレートによる血管内皮機能改善作用



小児の血圧とダークチョコレート



ココアによる抗炎症作用@肥満症




健康増進・疾病予防という目的では、カカオの含有量が多いダークチョコレートの摂取がポイントです。

また、ココアパウダーを用いたココア飲料では、糖分の過剰摂取に注意が必要です。


チョコレートポリフェノール/フラボノイドによる高血圧改善効果は、メタ解析でも示されています。





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医療機関専用サプリメント【DHC FOR MEDIC】(DHCフォーメディック)

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ビタミンDとB型肝炎(HBs)抗原陰性化との関連 [2013年06月27日(木)]
今月の肝臓病学の専門ジャーナルに、血中ビタミンD値と、B型肝炎でのHBs抗原陰性化との関連を調べた臨床研究が、イスラエルのグループから報告されていました。
(World J Hepatol. 2013 Jun 27;5(6):328-31)




近年、ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な効果が示されています。




さて、今回の研究では、

血中ビタミンD値と、HBs抗原陰性化(spontaneous seroclearance)との関連が調べられました。




具体的には、

2007年から2012年までの間に、イスラエルの肝臓疾患2施設において、

慢性非活動性B型肝炎患者53名を対象にフォローアップが行われ、

HBs抗原陰性化とビタミンD値、その他の血液生化学指標が測定されています。




解析の結果、

HBs抗原陰性化となったこれらの53名のうち、

ビタミンD値は、

44名(83%)において正常範囲であり、

9名(17%)では低値でした。




また、

HBs抗原陰性化との相関がみられた因子は、

35歳以上(95%CI: 1.25-2.8, P = 0.05)、

ビタミンDが20 ng/mL以上(95%CI: 2.4-3.2, P = 0.02)、

HBe抗原陰性化(95%CI: 2.2-3.1, P = 0.02)、

B型肝炎ウイルス陽性年数(8年以上)


でした。




以上のデータから、

HBs抗原陰性化と、ビタミンD値との関連が示唆されます。


今後、介入試験(ビタミンD投与試験)による有効性の検証が期待される分野です。



一般に、
健康保持や疾病予防の目的で利用されるビタミンD3サプリメントの摂取量は、
1日あたり
25マイクログラム(1,000IU)から50マイクログラム(2,000IU)です。


ビタミンDは、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な作用を有する脂溶性ビタミンの1種です。

多くの生活習慣病や慢性疾患、難治性疾患の患者群において、ビタミンD低値が示されており、ビタミンDサプリメントの臨床的意義が注目されています。



日本からの報告では、

ビタミンDサプリメントのインフルエンザ予防効果


が知られています。


また、さまざまな生活習慣病では、血中ビタミンD値が低いことが知られており、健康保持や疾病予防のために、ビタミンDサプリメントの摂取が推奨されます。


(欠乏症の予防ということでは通常の食事からでも補えますが、疾病予防という目的では、1日あたり1,000〜2,000
IUの摂取が必要であり、サプリメントを利用することになります。)



今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。


日本人の間でも、ビタミンDの潜在的不足/欠乏が顕著になっています。


たとえば、
日本人妊婦の90%がビタミンD不足


血中ビタミンD値が高いと大腸腺腫リスクが低い

というデータがあります。



DHCでは、ビタミンD3サプリメントを製品化しています。


ビタミンDサプリメントに対する効果には個人差がありますが、
臨床的には、ビタミンDサプリメントを1,000IU/日の用量で投与すると、血中25ヒドロキシビタミンD値が10ng/ml増加する、
という報告もあります。

マルチビタミンのビタミンDはRDAのための設定ですので、別途、ビタミンDサプリメントの利用となります。




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posted at 23:54 | この記事のURL
肝細胞がんに対するマリアアザミの投与 [2013年06月20日(木)]
今月のがんと統合医療治療研究の専門ジャーナル(電子版)に、肝臓がんに対してマリアアザミ抽出物を投与した第1相臨床試験が、米国のグループ(Columbia University)から報告されていました。
(Integr Cancer Ther. 2013 Jun 11.)



マリアアザミ(英名Milk thistleミルク・シスル,学名Silybum marianum)に関しては,種子の抽出物に含まれるシリマリンsilymarinによる肝臓保護作用を示した研究が知られており,肝臓対策のハーブサプリメントとして広く利用されています。






さて、今回の研究では、

HCC肝細胞がん(進行がん)および肝障害を有する患者において、

マリアアザミ抽出物・シリビン(silybin phosphatidylcholine)の許容性(1日あたりの最大用量)が調べられました。




具体的には、

HCCの進行がんを有し、他の治療法の適応がない患者を対象に、

1日あたり2, 4, 8, 12グラムの用量漸増試験として12週間の介入が行われています。




3名の患者がエントリーし、

1日あたり2グラムを摂取した結果、

血中のシリビニン値は、1-3週間以内に増加しました。



3名とも、
肝機能障害や腫瘍マーカー(αFP値)は進行(悪化)しましたが、

56日後以降に、
患者1名において、肝機能指標の改善と炎症マーカーの改善が認められたということです。



エントリーした患者3名とも、23日から69日目に肝不全にて死亡しています。


今回の予備的な研究では、予定された漸増試験が完了せず、被験者も少ないことから、許容量や忍容性などは明らかではありません。



また、他の治療法の適応にならない、つまり、外科治療や化学療法、放射線療法といった標準治療の適応のない、進行したHCCを対象にしていますので、マリアアザミによる改善効果を期待するには投与時期が遅すぎるという課題も想定されます。




一般に、
機能性食品成分の場合、本来であれば、標準治療の補完療法として併用することでシナジーが期待できると考えられますので、臨床応用に即した研究、患者指向のアウトカムを設定した臨床研究の推進が必要と考えられます。





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posted at 23:55 | この記事のURL
レスベラトロールによる肝硬変関連症状改善作用 [2012年12月30日(日)]
今月の消化器病学の専門ジャーナル(電子版)に、レスベラトロールによる肝硬変に伴う門脈高血圧改善作用を示した基礎研究が、スペインのグループ(University of Barcelona)から報告されていました。
(J Hepatol. 2012 Dec 18.)




レスベラトロールは、ポリフェノールの1種で、赤ワインやブドウ、ピーナッツなどに見出される色素成分です。




レスベラトロールは、長寿遺伝子であるサーチュイン遺伝子を活性化することが知られています。



近年、レスベラトロールによる内分泌代謝改善作用が示されており、生活習慣病に対する臨床的意義が注目されています。



さて、今回の研究では、レスベラトロールによる肝硬変での門脈高血圧症に対する影響が検証されました。


具体的には、

四塩化炭素誘導肝硬変モデルラットを用いて、

レスベラトロール(10 and 20 mg/kg/day)投与群、

あるいは

対照群の2群について、

門脈圧、肝類洞内皮細胞障害、肝組織での遺伝子発現の比較が行われています。




解析の結果、

レスベラトロール投与群では、

対照群に比べて、

門脈圧が有意に低下(改善)しました。

(12.1±0.9 vs 14.3±2.2 mmHg; p<0.05)



このとき、全身の血液動態には影響を与えていません。



門脈圧の低下は、アセチルコリンに対する血管反応性を改善し、

トロンボキサンA2産生の低下、

内皮細胞NO産生増加、

肝臓線維化の有意な減少

も認められています。



また、肝繊維化の低下は、

コラーゲン-1やTGFβ、NFκBの遺伝子発現低下とも相関していました。





以上のデータから、レスベラトロールの投与は、肝硬変の病態において、

門脈圧の改善、肝類洞内皮細胞障害の抑制、肝繊維化の改善といった効果が示唆されます。


今後、臨床的意義の検証が期待されます。







抗加齢医学研究の分野では、長寿遺伝子を活性化する方法の一つとして、
カロリー制限/摂取エネルギー制限が知られています。

(サルを用いて、必要な栄養素を満たしつつ、70%のカロリー制限を長期間行った研究データがよく知られています。


カロリー制限の他、長寿関連遺伝子を活性化する機能性食品成分として、赤ワインに含まれるポリフェノールの1種のレスベラトロールがあります。


ただし、赤ワインの摂取を介してレスベラトロールを摂取するのは(ワイン摂取量が超大量になるので)非現実的であること、

また、ヒトがレスベラトロールをサプリメントとして摂取することでアンチエイジング関連効果が得られるのか、といった議論があります。




健康長寿には、カロリー制限(過剰摂取を避けること)と、適切な運動習慣が重要です。



日本でも、腹八分といわれるように、カロリーの過剰摂取は健康維持には好ましくありません。



過食は、活性酸素を過剰に発生させ、慢性炎症に起因する多くの生活習慣病の原因となります。




そこで、ライフスタイルに気を付ける、ということが再認識されるわけですが、

一方で、比較的容易にアンチエイジング効果を得られる方法の一つとして、

長寿遺伝子を活性化する機能性食品の研究が注目されるようになりました。




この数年、レスベラトロールに関する研究が盛んになり、内分泌代謝性疾患に対する効果など、さまざまな作用が示唆されています。


(ヒトの場合、レスベラトロールで長寿になるかどうかの検証は容易ではありませんが、レスベラトロールの投与によって、メタボリック症候群や糖尿病など、内分泌代謝疾患の改善が期待できるかもしれません。)





現在、レスベラトロールは、抗酸化作用や抗炎症作用を有し、代謝に好影響を及ぼすことから、健康維持や生活習慣病予防からアンチエイジングの分野で注目されています。




例えば、基礎研究では、

レスベラトロールによるインスリン抵抗性改善作用


レスベラトロールによる糖尿病予防


レスベラトロールによる糖代謝改善作用


レスベラトロールの心不全リスク低減作用


レスベラトロールによる肥満予防のメカニズム



レスベラトロールによる抗がん作用


レスベラトロールによる大腸がん抑制作用


レスベラトロールの抗炎症作用


動脈硬化抑制作用


という報告があり、


ヒト臨床研究では、

レスベラトロールによる肥満者での代謝改善


レスベラトロールによる糖尿病改善作用



レスベラトロールによる脳循環改善


子宮内膜症関連痛に対するレスベラトロールの効果


という報告が知られています。


DHCでは、レスベラトロールを製品化しています。





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posted at 23:54 | この記事のURL
C型肝炎の補完療法としてのビタミンB12 [2012年07月30日(月)]
日本の報道では、国別メダル数について、金>銀>銅のバイアスを考慮していますが、

米NBCでは、単純にメダル総数による順番しているので、

日本の順位は、米国での報道のほうが、日本のよりも高くなっています。
(↓下記では3位。)






さて、今月の消化器病学の専門ジャーナル(電子版)に、C型肝炎において、ビタミンB12投与によるウイルス持続陰性化の改善作用を示した臨床研究が、イタリアのグループ(University of Naples)から報告されていました。
(Gut. 2012 Jul 17.)



これまでの基礎研究では、ビタミンB12によるC型肝炎ウイルス(HCV)増殖抑制作用が示されています。



今回の研究では、

抗ウイルス治療を受けた慢性C型ウイルス性肝炎患者において、

ウイルス持続陰性化(sustained viral response, 持続性ウイルス陰性化, SVR)

に対するビタミンB12の作用が検証されました。




具体的には、

慢性C型肝炎患者94名を対象に、

・標準治療(ペグインターフェロン(PEG-IFN)とリバビリン(RBV)の併用療法)施行群

・標準治療+ビタミンB12併用群

の2群に関して、SVRへの影響が調べられています。



血中HCV-RNAが4週、12週、24週、48週の時点で検証されています。




解析の結果、

4週の時点では両群間に有意差は認められませんでしたが、

12週の時点(p=0.03)、

24週と48週の時点(p=0.03)、

SVR(p=0.001)にかんしては、

標準治療単独群に比べて、

標準治療とビタミンB12併用群において有意な改善効果が見出されたということです。





以上のデータから、

慢性C型肝炎における補完療法としてのビタミンB12サプリメントの臨床的意義が示唆されます。




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posted at 23:59 | この記事のURL
慢性C型肝炎の補完療法としてのビタミンDの有用性 [2012年01月10日(火)]
消化器病学の専門ジャーナルに、慢性C型肝炎の標準治療に、ビタミンDサプリメントの併用投与による補完療法の有用性を示した臨床研究が、イスラエルのグループ(Hillel Yaffe Medical Center)から報告されていました。
(World J Gastroenterol. 2011 Dec 21;17(47):5184-90.)



近年、C 型慢性肝炎に対する治療として、ペグインターフェロンとリバビリンとの併用療法が行われるようになり、著効率が有意に改善しています。

(本邦では、PEG-IFN-α2b とRBV の48 週併用療法が、2004 年12 月から保険適応となっています。)


ペグインターフェロンは、インターフェロンにペグ(ポリエチレングリコール)を結合させることで、安定したインターフェロンの血中濃度の維持を可能にしたインターフェロン製剤です。(週1回の注射)


ペグインターフェロンとリバビリンとの併用療法により、従来のインターフェロン療法では効果の低かったウイルス遺伝子型(ジェノタイプ)1型(セログループ1)かつウイルス量の多い場合にも高い治療効果が期待できます。



ビタミンDは、免疫調節作用を有しており、C型肝炎の抗ウイルス治療に際して、反応性を改善すると考えられています。



そこで、今回の研究では、慢性C型肝炎の標準治療に併用する形での、補完療法としてのビタミンDの有用性が検証されました。


具体的には、慢性C型肝炎患者(ジェノタイプ1型)72名を対象に、

・介入群(n = 36, 半数は男性、平均年齢 47 ± 11 歳)

PEG-IFN-α2b (1.5 μg/kg per week) とRBV (1000-1200 mg/d) の標準療法に、ビタミンD3 (2000 IU/d, target serum level > 32 ng/mL)を併用投与した群


・対照群(n = 36, 60%が男性、平均年齢49 ± 7 歳)

PEG-IFN-α2b とRBVの標準療法は同一で、ビタミンD3は投与しない群




アウトカムは、HCV-RNAが測定され(sensitivity, 10 IU/mL)、24週間の介入後の時点でのウイルス陰性化が判定されました。


HCV-RNA陰性化の割合は、

4週の時点で、介入群では16名(44%)であり、対照群では6名(17%)でした(P < 0.001)。

12週の時点では、介入群では34名 (94%)、対照群では17名 (48%)でした(P < 0.001)。


そして、24週の時点では、
介入群では31名(86%)、対照群では15名(42%)でした(P < 0.001)。



ウイルス量、肝繊維化の程度、ビタミンD投与といった因子が、いずれも、ウイルス陰性化と有意に相関していたということです。


なお、有害事象は軽度であり、Peg-α-2b/ribavirin療法に典型的なものでした。




以上のデータから、慢性C型肝炎の標準治療に、ビタミンD3サプリメントを併用投与する補完療法は、抗ウイルス効果を高めると考えられます。



今後、さらに検証が期待される分野です。



ビタミンDは、骨の健康維持や骨粗鬆症予防の必須栄養素として知られています。

近年、ビタミンDの機能性として、免疫調節作用や抗がん作用、インフルエンザ予防作用なども見出されてきました。

また、さまざまな生活習慣病では、血中ビタミンD値が低いことが知られており、健康保持や疾病予防のために、ビタミンDサプリメントの摂取が推奨されます。

今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。


DHCでは、ビタミンD3サプリメントを製品化しています。




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カルニチンによるC型肝炎治療の補完 [2011年11月25日(金)]
消化器病学の専門ジャーナルに、C型肝炎治療におけるカルニチンの補完療法としての働きを示した臨床研究が、イタリアのグループ(University of Catania)から報告されていました。
(World J Gastroenterol. 2011 Oct 21;17(39))



カルニチン(L-カルニチン)は、運動による減量/体脂肪減少を目的として用いられる機能性成分です。



これまでの臨床研究では、肥満に対する効果や運動能の向上などが示されています。




サプリメント成分は、病院での治療を補う目的で併用されることもあります。


例えば、腎疾患患者の血球減少症に対する効果、C型肝炎のインターフェロン療法の補助療法などが報告されています。



さて、今回の研究では、C型肝炎の標準治療への補完療法としてカルニチンサプリメント投与の効果が調べられました。



具体的には、慢性C型ウイルス性肝炎患者において、インターフェロンα+リバビリン(抗ウイルス剤、日本ではC型肝炎に適応)の投与中にみられる血液障害(貧血や白血球減少)に対して、L−カルニチンの効果が検証されています。



慢性C型肝炎患者69名が対象となり、

グループA(n = 35):Peg-IFN-α 2b +リバビリン+L-カルチニンの投与、

グループB(n = 34):Peg-IFN-α 2b +リバビリンの投与、

が12カ月間行われ、投与前、6か月、12ヶ月の時点で評価が行われました。




(介入の用量・用法は、次の通りです。

・Peg-IFN-α 2b;1.5 μg/kg/週、12カ月間、im投与。

・RBV;毎日経口投与(体重によって用量調節;ie. BW60kg未満は800r投与、65-75kgは1000r、75kg以上は1200r)

・L-カルニチン;4グラム(分2)/日。)



12カ月間の投与の結果、
グループA(カルチニン併用群)は、グループB(標準治療のみの群)に比べて、
肝逸脱酵素の有意な改善が見出されました。

AST 108.8 vs 76.8 (IU/L; P < 0.001), ALT 137.9 vs 112.3 (IU/L; P < 0.001)



また、ウイルスコピー数の減少;4.04 vs 2.36 (× 10(6) copies/mL; P < 0.001),
Hb 1 vs 3.5 (g/dL; P < 0.05),赤血球数 0.3 vs 1.1 (× 10(12)/L; P < 0.001), 白血球数 1.5 vs 3 (× 10(9)/L; P < 0.001) 、血小板86 vs 85 (× 10(9)/L; P < 0.001)といった指標でもカルニチン投与による有意な改善が認められています。




さらに、グループA(カルチニン併用群)は、グループB(標準治療のみの群)に比べて、
SVR(持続性ウイルス陰性化)率の有意な改善(15名vs. 7名、50% vs 25%)を示しました。

また、再発は有意に少なくなっています(3 vs 5 (10% vs 18%)、(OR 3.57, 95% CI = 0.65-19.3, P < 0.001))。





以上のデータから、慢性C型肝炎の標準治療に対して、L-カルニチンの併用による効果が示唆されます。



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プロポリスによる肝障害抑制作用 [2011年08月15日(月)]
今月の補完代替医療の専門ジャーナル(電子版)に、プロポリスによる肝障害抑制作用を示した基礎研究が、インドのグループから報告されていました。
(Evid Based Complement Alternat Med. 2012;2012:235358.)




プロポリスとは、蜜蜂が樹木から集めた植物成分に、蜜蜂の分泌物が合わさって作られた物質です。


主な成分はフラボノイド系ファイトケミカルであり、抗菌作用や抗酸化作用が知られています。

(プロポリスの含有成分は、地域の植生によって異なります。)



さて、今回の研究では、四塩化炭素誘導性肝障害モデル動物を用いて、プロポリスによる肝障害への作用が検証されました。


具体的には、Sprague Dawleyラット(n=24)を用いて、

まず、CCl4(0.15&#8201;mL/kg, i.p.)を12週間負荷(5日間/週)し、

その後、プロポリスが、200mg/kgの用量で2週間、経口投与されました。



四塩化炭素投与の結果、肝逸脱酵素やALP、LDHの増加といった肝障害の指標が示され、脂質過酸化障害の亢進も認められています。


一方、プロポリス投与群では、肝臓や腎臓において四塩化炭素投与によって生じた障害が抑制され、抗酸化酵素活性やATP産生、ALPなどの指標において障害抑制が示されています。




以上のデータから、プロポリスによる四塩化炭素誘導性肝障害の抑制作用が示唆されます。



今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。




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肝疾患への抗酸化剤@コクラン [2011年04月29日(金)]
東日本大震災により被害を受けられた皆様に,心からお見舞いを申し上げます。

被災地の一日も早い復旧,復興を心よりお祈り申し上げます。


なお,私どもDHCによる支援活動は,こちら
「東日本大震災 被災地への支援活動について」

からご確認いただけます。





コクランレビューに、肝疾患に対する抗酸化剤投与の効果を検証したレビューが掲載されていました。
(Cochrane Database Syst Rev. 2011 Mar 16;3:CD007749.)



肝臓病では、酸化障害・酸化ストレスが増大しているため、抗酸化作用を有する抗酸化剤やサプリメントの利用による効果が推定されます。


今回のコクランレビューでは、肝疾患を有する患者に対する抗酸化サプリメントの有効性と安全性が検証されました。



コクランですので、例によって、
Cochrane Library, MEDLINE, EMBASE, LILACS, the Science Citation Index Expanded
といったデータベースからRCT(ランダム化比較試験)を抽出して解析する、というルーチンワークです。


検索キーワードは、

抗酸化サプリメント:βカロテン、ビタミンA、C、E、セレン、

肝疾患:自己免疫性肝疾患、ウイルス性肝炎(B型とC型)、アルコール性肝障害、(あらゆる原因の)肝硬変

となっています。



22報のRCTにて、1225名の被験者が対象となりました。


RCTの内訳は、βカロテン;3報、ビタミンA;2報、ビタミンC;9報、ビタミンE;15報、セレン;8報です。


(当然ですが、これらのRCTにはheterogeneityがあります。)


解析の結果、

全死亡率(RR 0.84, 95% CI 0.60 to 1.19, I(2) = 0%)や

肝関連死亡率(RR 0.89, 95% CI 0.39 to 2.05, I(2) = 37%)

に有意差は見出されていません。



肝疾患別の解析でも、有意差は示されませんでした。

一方、抗酸化サプリメントは、γ-GTPを有意に上昇したということです。
(MD 24.21 IU/l, 95% CI 6.67 to 41.75, I(2) = 0%)




以上のデータから、コクランレビューでは、抗酸化サプリメントによる肝疾患への有用性を支持するエビデンスは見出せなかった、と考察しています。




さまざまな肝疾患と抗酸化サプリメントの組み合わせですので、これだけ異質性の高いRCTを解析しても、有意差は得られないのが当然と考えられます。


RCT-メタ解析というのは、介入効果の大きな医薬品成分(これらは化学的に合成され、体内には存在しない成分であり、過剰量では単なる毒物になる成分です)で、比較的短期間の効果を検証するには優れた方法と思います。


一方、RCT-メタ解析-EBMという考えの限界が見出されており、EBMを提唱した英国のGPのグループは臨床でのNBMの重要性を説いています。



抗酸化成分など機能性食品成分の効果をみる場合、RCTでは適切なアウトカムやエンドポンとの設定が重要です。


緩徐な作用の食品成分について、異質なRCTを集めて、統計的にメタ解析を行っても、検出力不足で、偽陰性の結果しかえられないと思います。




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C型肝炎ウイルスに対するマリアアザミの作用 [2010年08月07日(土)]
肝臓病学の専門ジャーナルに,C型肝炎ウイルスに対するマリアアザミ(シリマリン)の作用を検証した研究が,米国のグループ(University of Washington)から報告されていました。
(Hepatology. 2010;51:1912-21.)



昨日のブログでも述べましたように,マリアアザミ(英名Milk thistleミルク・シスル,学名Silybum marianum)の種子の抽出物に含まれるシリマリンsilymarinは,肝臓保護作用を示すことが知られています。


これまでに,予備的な臨床研究でも,ウイルス性肝炎に対してマリアアザミの効果を示唆するデータが報告されています。



さて,今回の研究では,シリマリンのC型肝炎ウイルスに対する作用メカニズムが調べられました。


具体的には,培養細胞系を用いて,感染抑制メカニズムを解析した結果,シリマリンによる抗C型肝炎ウイルス作用として,ウイルスの侵入抑制,RNA発現およびタンパク質発現の抑制,感染性ウイルス産生の抑制などが見出されました。


ウイルス感染の成立には,標的細胞に対するウイルスの付着と侵入の2段階があります。


シリマリンは,C型肝炎ウイルス(HCV)の細胞への付着は阻害しませんでしたが,細胞内へのウイルスの侵入を阻害したということです。


シリマリンが細胞から細胞へのウイルス感染を抑制する作用も示されました。



一方,シリマリンは,HCV遺伝子型2aの(HCV 複製を行うRNA依存性RNAポリメラーゼの)NS5B活性を抑制するためには比較的高濃度が必要という結果になっています。


また,HCV感染患者由来の1bのBK株および1bのRNA依存性 RNAポリメラーゼ (RdRP)の抑制には,シリマリンは十分な活性を示していません。



以上のデータから,論文著者らは,マリアアザミのシリマリンによるNS5Bポリメラーゼ活性阻害作用が示唆されるものの,抗HCVウイルス作用の主なメカニズムは宿主細胞へのウイルスの侵入と伝搬の抑制による,と考察しています。



マリアアザミの働きに関して,作用機序を示した重要な研究データです。


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マリアアザミの肝疾患に対する効果 [2010年08月06日(金)]
生薬研究の専門ジャーナルに,マリアアザミによる肝疾患への効果についてのレビュー論文が,イタリアのグループ(University 'Magna Graecia')から報告されていました。
(Phytother Res. 2010 Jun 7.)



マリアアザミ(英名Milk thistleミルク・シスル,学名Silybum marianum)は,キク科の生薬で,種子の抽出物に含まれるシリマリンsilymarinが肝臓保護作用を示すことが知られています。


米国での使い方の一つとして,医薬品の摂取に伴う副作用である肝障害に対して,マリアアザミのサプリメントを併用することで,医薬品による肝毒性を軽減させる,という方法があります。


(例えば,アセトアミノフェンとマリアアザミの併用などです。アセトアミノフェンは,肝毒性を有する医薬品の代表格です。)



さて,今回の生薬研究のレビューによると,マリアアザミは,肝疾患治療の分野で最もよく研究されてきたハーブ/薬用植物ということです。


(日本では,肝臓対策のサプリメントとしては,マリアアザミよりも,ウコン/クルクミンのほうが広く認知されているかもしれません。)



これまでの研究では,マリアアザミの有効成分として,種子抽出物に含まれる3種類のフラボノリグナン類(silybin, silydianin, silychristin)/シリマリン(3種類の総称)が見出されています。

(シリマリンは,マリアアザミの全草に存在しますが,特に種子や果実に多く含まれます。)


このうち,Silybinの生物活性が最も高く,シリマリンの50-70%を占めるとされています。


シリマリンは,抗酸化作用を有し,フリーラジカルを補足し,脂質酸化を抑制する作用を介して,繊維化活性を抑えることが知られています。


また,肝毒性を有する分子が,肝細胞膜上の受容体へ結合するのを阻害することで,肝保護作用を示すと考えられます。


非臨床研究では,シリマリンは,アセトアミノフェンや四塩化炭素,放射線,鉄の過剰,フェニルヒドラジン,アルコール,冷虚血,キノコ(Amanita phalloides)中毒に対して,肝保護作用を示します。


また,アルコール性肝障害,急性/慢性ウイルス性肝炎などにおける補完療法としても用いられます。

(なお,完治が見込める標準治療が確立している場合にはそちらが優先されます。)





日本では,肝臓対策/飲酒対策=ウコンというイメージですが,アルコールも含めてケミカルな物質による肝毒性に対しては,マリアアザミのほうが,エビデンスの構築が進んでいます。



DHC製品にも,マリアアザミを主成分とする複合サプリメントがあります。




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医療機関専用サプリメント【DHC FOR MEDIC】(DHCフォーメディック)

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クルクミンによる肝障害抑制 [2010年04月18日(日)]
クルクミンによる肝障害抑制効果を示した基礎研究が,エジプトのグループから報告されていました。
(Vet Ital. 2010 Jan-Mar;46(1):83-92.)



クルクミンはウコンの主要成分であり,抗炎症作用や抗酸化作用による機能性が知られています。


今回の研究では,ラットを用いて,酸化障害および肝臓障害に対するクルクミンの作用が検証されました。


具体的には,エタノール(ethanol 5 mg/kg体重)を12週間投与し,1日あたり100 mg/kgの用量でクルクミンを併用投与した群と,各種の対照群との比較が行われています。

(合計10群中9群にクルクミン投与。負荷群はエタノールの他,ひまわり油,加熱処理ひまわり油。)


解析の結果,エタノール負荷によって,血中AST,ALT,ALP,総ビリルビン,コレステロール,中性脂肪,LDLの上昇,HDL,タンパク質,アルブミンの減少が認められました(対照群との比較)。


また,抗酸化酵素活性の抑制も見出されています。


一方,クルクミンを併用投与した群では,非投与群に比べて,肝障害指標の抑制,酸化障害の抑制が示されたということです。



以上のデータから,アルコール(エタノール)負荷による肝障害の抑制に対するクルクミンの有用性が示唆されます。



今後,臨床的意義の検証が期待される分野です。



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ビタミンEによる非アルコール性脂肪肝炎の改善作用 [2010年02月11日(木)]
今月の栄養学の専門ジャーナル(電子版)に,αトコフェロールとγトコフェロールによる非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の改善作用を示した基礎研究が,米国のグループ(University of Connecticut)から報告されていました。
(J Nutr Biochem. 2010 Feb 4)



非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の発症には,酸化ストレスの関与が示唆されています。



そこで,抗酸化作用を有するビタミンEによって,NASHに対する効果が期待されます。



ビタミンEは,トコフェロールとトコトリエノールに分けられ,さらに,それぞれがα,β,γ,δの4種類であることから,合計8種類になります。



サプリメントのビタミンEは,一般にαトコフェロールです。


γトコフェロール天然ビタミンEも製品化されています。




今回の研究では,肥満モデルマウスであるob/obマウスを用いて,LPS誘導性NASHに対する,αトコフェロールとγトコフェロールの作用が検証されました。


具体的には,

--αトコフェロールとγトコフェロールを各15 mg/kg

--αトコフェロールを500 mg/kg

--γトコフェロールを500 mg/kg

の用量で5週間投与し,さらにLPSが腹腔内に投与されています。



その結果,肝臓中のαトコフェロールおよびγトコフェロールの濃度は,それぞれ有意に増加し,LPSの作用は抑制されたということです。


LPS誘導性NASHにおいて,ALTは86%まで上昇したのに対して,いずれかのトコフェロールを投与した群では29-31%の上昇にとどまっています。


その他,MDAやTNFαの上昇も,トコフェロール投与によって抑制されました。


血中ALTの値は,肝臓のTNFαやMDAと有意に相関することから,LPS誘導性肝障害における炎症および脂質酸化による機序が考えられます。



今回の実験から,αトコフェロールおよびγトコフェロールは,抗炎症作用や抗酸化作用を介してLPS誘導性NASH/肝障害を抑制することが示唆されます。



今後,臨床的意義の検討が期待される分野です。


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ウコンの季節  [2009年11月24日(火)]
今日,ネットのニュースで,

「ウコンの季節 年末年始へ商戦激化」

という見出しがありました。

(11月24日7時56分配信 産経新聞)


飲酒の機会が増えてくるこれからの時期,二日酔い対策のウコン飲料をめぐる食品メーカーの商戦が激しくなってきた,という内容です。


具体的な製品として,「ウコンの力」(ハウス食品)や「発酵ウコン」(キリンビバレッジ)の商品戦略が取り上げられていました。


「ウコンの力」は,クルクミンを増量して商戦の望むようです。当初の含有量を決めた大学の研究者の方とは,だいぶ前に文科省の班会議で一緒になったことがあります。


なお,これらは,「小容量ドリンク」タイプのウコン含有飲料です。



コンビニで買えるドリンクが手軽でいいという人もいると思いますが,粒タイプのサプリメントは携帯に便利です



また,「DHC濃縮ウコン」であれば,クルクミンの含有量から費用対効果を計算してもお得になっています。



肝臓を保護するという目的では,マリアアザミとウコンなどを合わせた複合サプリメントも利用できます。




今回のニュース記事では,ウコン含有飲料のみ取り上げられており,サプリメントタイプの製品は紹介されていませんでしたが,利用される際には,比較検討していただけると幸甚です。



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