老年栄養学の専門ジャーナルに、高齢者において、レジスタンス運動にたんぱく質の併用を行う場合の有用性を検証した系統的レビュー/メタ解析が、中国のグループ(Fourth Military Medical University)から報告されていました
(J Nutr Health Aging. 2019;23(5):451-458.)
要支援・要介護となる主な原因に、フレイル(高齢による虚弱)があります。
フレイルに関連した病態として、サルコペニア(筋肉減弱症)があげられます。
フレイル/サルコペニアは、高齢者での転倒/骨折の原因となることから、
健康寿命の延伸(要支援、要介護予防)のためには、サルコペニアの予防が重要です
そのためには、適切な食事つと運動に加えて、たんぱく質、ビタミンD、HMBなどの食品成分を栄養補助食品として併用することが有用とされています。
先行研究では、
加齢によるこれらの変化に対して、
たんぱく質の摂取と、レジスタンス運動が、それぞれ有用であることが示されています。
今回の系統的レビュー/メタ解析では、
高齢者において、
たんぱく質の摂取と、レジスタンス運動の組み合わせによる、
筋肉量の低下、筋力の低下、筋機能の低下の抑制に対する有用性が検証されました。
具体的には、
主要医学データベースを用いて
(PubMed, MEDLINE, Embase)
2018年5月までの収載論文が検索され、
21報のRCTから、1,249名のデータが解析の対象となりました。
解析の結果、
高齢者において、
たんぱく質の摂取と、レジスタンス運動の組み合わせは、
筋肉量の有意な増大および筋力の有意な向上を示しました。
除脂肪体重の有意な増加、
0.23 kg (95% CI: 0.09, 0.38; P=0.002),
ASMM (appendicular skeletal muscle mass) の有意な増加、
0.39 kg (95% CI: 0.14, 0.64; P=0.002),
握力の有意な増大、
0.29 kg (95% CI: 0.08, 0.50; P=0.008)
膝伸展筋力の有意な増大
0.27 kg (95% CI: 0.06, 0.47; P=0.013)
レッグプレス力の有意な増大
0.33 kg (95% CI: 0.01, 0.64; P=0.04)
が認められした。
一方、
筋機能では有意な変化は見出されませんでした。
以上のデータから、
高齢者において、
レジスタンス運動の単独に比べて、
レジスタンス運動と、たんぱく質の摂取の併用群により、
筋肉量の有意な増加及び筋力の有意な向上が示唆されます。
サルコペニアの対策には、バランスの取れた食事と適切な運動、というのが定番です。
しかし、シニア層では、少食や長年の食習慣があり、食事からだけで、必要な機能性食品成分を摂るというのは非現実的と考えています。
フレイル(高齢による虚弱)というのは、単に、身体的な能力の低下だけではなく、心理的、社会的な側面も含めた概念です。
サルコペニアは、フレイルにおいて、主に身体機能に影響する病態であり、高齢者の低栄養が原因です。
低栄養といっても、エネルギー(カロリー)が足らないというよりは、たんぱく質、ビタミンD、HMBといった、筋肉の維持に必要な栄養素が不足していることが原因です。
高齢者のフレイル(虚弱)予防のためには、たんぱく質、BCAA(分岐鎖アミノ酸)、HMB、ビタミンDといった栄養素の摂取が推奨されます。
フレイル予防にはビタミンDサプリメントが有用:系統的レビュー
HMB(エイチエムビー)+たんぱく質により退院後の死亡率が半減@低栄養の高齢者
HMB+たんぱく質の栄養補助は費用対効果が高い
HMBの除脂肪体重/筋肉量増加作用
DHCでは、ロイシン由来HMBサプリメントや、ロイシン含有アミノ酸サプリメントを製品化しています。
HMB(エイチエムビー) 30日分
美しく健康的なスタイルを目指す方に! 効率よく理想的なメリハリを
アミノ酸 15日分
9種類の必須アミノ酸をバランス補給! 水なしで摂れるパウダータイプ
高齢者のフレイル(虚弱)予防のためには、たんぱく質、BCAA(分岐鎖アミノ酸)、HMB、ビタミンDといった栄養素の摂取が推奨されます。
フレイル予防にはビタミンDサプリメントが有用:系統的レビュー
HMB(エイチエムビー)+たんぱく質により退院後の死亡率が半減@低栄養の高齢者
HMB+たんぱく質の栄養補助は費用対効果が高い
HMBの除脂肪体重/筋肉量増加作用
DHCでは、
ビタミンD3サプリメントを製品化しています。
ビタミンDサプリメントに対する効果には個人差がありますが、
臨床的には、ビタミンDサプリメントを1,000 IU/日の用量で投与すると、血中25ヒドロキシビタミンD値が10ng/mL増加する、
という報告もあります。
マルチビタミンのビタミンDはRDAのための設定ですので、別途、ビタミンDサプリメントの利用となります。
------------------------------------------------------------------
DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。
『天然葉酸』サプリメントは虚偽の表示
ビタミンMが認知症と脳卒中を防ぐ!―日本人が知らない健康長寿のための葉酸の効果
------------------------------------------------------------------