今月の公衆衛生学の専門ジャーナルに、オーストラリア・クイーンズランド州での葉酸欠乏に対する葉酸強化策の有用性を検証した研究が報告されていました。
(Public Health Nutr. 2019 Sep 4:1-9.)
米国では、葉酸の摂取不足の対策として、1998年に穀類(シリアル、コメ、パスタなど)製品への葉酸添加が義務化されました
この葉酸強化策によって、米国では翌年から脳卒中の死亡率が有意に低下し、さらに、最近の報告では、認知症の患者数も減少していることが分かりました。
現在では、日本以外の世界80ヵ国以上において、穀類への葉酸強化策が実施されています。
さて、
今回の研究では、
オーストラリアのクイーンズランド州において、
特にハイリスク群での葉酸欠乏の罹患率が調べられました。
具体的には、
定期的に行われているクイーンズランド州での臨床病理学調査研究の一環として、
(Pathology Queensland, AUSLAB).
2004年1月1日から2015年12月31日の間に葉酸値が調べられた0〜117歳の男女291,908)名のデータが解析の対象となりました。
解析の結果、
葉酸欠乏者の割合は、
葉酸強化策前の2004-2008年の7.5%から、
葉酸強化後の2010-2015年には1.1%へと、85%の有意な減少を示しました。
(P < 0·001)
赤血球中の葉酸値(中央値)は、
強化前の2008年では、820 (580-1180) nmol/lであったのに対して、
葉酸強化後の2010年には、1020 (780-1350) nmol/lへと有意な上昇を示しました。
(P < 0·001)
次に、、
葉酸欠乏者の割合は、
先住民(14 792名のデータ)では93%の有意な減少
(17·4 v. 1·3 %; P < 0·001)
非先住民では、84%の有意な減少
(7·0 v. 1·1 %; P < 0·001)
でした。
回帰分析では、
2008年と2010年の間の葉酸欠乏の減少は、
性別、年齢、人種といった因子とは独立していることが見出されました。
(ORcrude = 0·20; 95 % CI 0·18, 0·23; P < 0·001; ORadjusted = 0·21; 95 % CI 0·18, 0·23; P < 0·001)
以上のデータから、
オーストラリアでは、1995年に自発的な葉酸強化策が導入されたものの、ハイリスク群では葉酸欠乏の改善には達しなかったのに対して、
2009年からの葉酸の強制添加プログラムの施行により、全人口において、葉酸欠乏の顕著な減少が示唆されます。
厚生労働省の調査によると、介護が必要になった原因は、第1位が認知症、第2位が脳血管疾患(脳卒中)、第3位が高齢による衰弱です。 (厚生労働省「H28年国民生活基礎調査」)
したがって、日本人の健康寿命の延伸のためには、認知症、脳卒中、高齢による衰弱(フレイル)への対策が必要となります。
具体的な対策として、ライフステージに応じた適切な食事、適度な運動習慣、適正体重の維持、禁煙といったことは当然といえます。
これらに加えて、現時点でのエビデンス(科学的根拠)を俯瞰するとき、サプリメント・健康食品の適正な利用が、健康寿命の延伸に貢献できる、と著者は考えています。
日本では、超高齢社会となったので、認知症患者が増えるのも仕方がない、と思われるかもしれません。確かに、日本や中国では、認知症患者が増えています。
一方、アメリカやイギリス、スウェーデンなどの先進国では、すでに減少していると報告されています。
葉酸は、悪玉のアミノ酸であるホモシステイン値を抑制することで、動脈硬化や脳萎縮の進行を抑える働きがあります。
葉酸の強化食品やサプリメントの摂取が、認知症や脳卒中を予防することもわかっています。
例えば、アメリカでは、20年以上も前の1998年に、葉酸の食品への添加を法律で義務付けました。
その結果、翌年から脳卒中の死亡率が減少しています。
また、2000年に比べて、2012年の時点で、認知症の有病率が24%も減少しています。
これらの効果を得るための葉酸摂取の基準は、1日当たり400㎍です。
なお、日本人の食事摂取基準では、貧血の予防のための推奨量になっており、
240㎍という低い値に設定されています。
(推奨値が低い値なので、葉酸は不足していないことになっています。)
しかし、アメリカやWHOでは、400㎍が推奨量として設定されており、食事からだけでは、日本人は摂取不足です。
認知症も増えています。
そこで、簡便で確実に葉酸を400㎍摂る方法として、葉酸サプリメントの利用をお勧めします。
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これまでのたくさんの研究において、
血中ホモシステイン値が低いと、脳卒中や心血管疾患の発症率が低いことが示されています。
葉酸サプリメントで脳卒中が10%低下、心臓病が4%低下:メタ解析
葉酸サプリメントはACE阻害剤との併用で脳卒中を31%低減する
葉酸は、食品にも含まれますが、プテロイルポリグルタミン酸という形であり、利用効率は50%です。
一方、サプリメントに利用されている合成された葉酸は、プテロイルモノグルタミン酸であり、生体での利用効率が85%と高いことが特徴です。
葉酸サプリメントの利用は、中高年の動脈硬化予防の点からも推奨されます。
日本での食事摂取基準では、葉酸は、240㎍の摂取が推奨されています。
一方、葉酸代謝にかかわる遺伝子変異により、約16%の日本人では、多めの葉酸摂取が必要です。
そこで、天然型よりも安定して吸収率が高い合成型の葉酸サプリメントを400マイクログラムの摂取が推奨されます。
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