循環器学の専門ジャーナル(電子版)に、ピクノジェノールによる血管内皮機能改善作用を示した臨床研究が、スイスのグループから報告されていました。
(
Eur Heart J. 2012 Jan 11.)
ピクノジェノールは、フランス海岸松に由来する機能性食品素材で、フラボノイド類が主成分です。
フラボノイド類による抗炎症作用や抗酸化作用を介した効果が示されており、生活習慣病の予防からアンチエイジング医学まで、広く利用されています。
さて、今回の研究では、ピクノジェノールによる血管内皮機能への影響が調べられました。
血管内皮機能の障害は、動脈硬化を生じ、心血管疾患(心臓病)のリスクとなります。
具体的には、冠状動脈疾患を有する患者23名を対象に、
心臓病治療に加えて、
・1日あたり200rのピクノジェノール、
あるいは
・偽薬
が8週間投与されました。
(2週間のwash-outでクロスオーバー法にて8週ずつ。)
血管機能としてFMDが測定され、その他、酸化障害や炎症関連マーカーも調べられています。
解析の結果、
ピクノジェノールを投与された冠状動脈疾患患者群では、
FMDの有意な改善が認められました。
(5.3 ± 2.6 to 7.0 ± 3.1、P < 0.0001)
これに対して、偽薬群では有意な変化は示されていません。
(5.4 ± 2.4 to 4.7 ± 2.0; P = 0.051)
また、両群間の比較でも有意差が認められています。
(95% CI: 1.75, 3.75, P < 0.0001)
さらに、酸化ストレスマーカーである15-F(2t)-Isoprostaneは、ピクノジェノール投与によって有意に低下しました。
(0.71 ± 0.09 to 0.66 ± 0.13)
一方、偽薬群では変化は見られていません。
その他、炎症マーカーや血圧、血小板機能については両群間での差は示されませんでした。
以上のデータから、心血管疾患を有する患者に対して、標準治療に、ピクノジェノール投与を併用することによって、血管内皮機能の改善効果が期待されます。
------------------------------------------------------------------
医療機関専用サプリメント【DHC FOR MEDIC】(DHCフォーメディック)
医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】
【健康食品FAQ】
【DHCの研究開発】
------------------------------------------------------------------