サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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レスベラトロールによる肥満者での骨代謝改善作用 [2014年10月25日(土)]
今月の内分泌学の専門ジャーナル(電子版)に、レスベラトロールによる肥満者での骨代謝改善作用を示した臨床研究が、デンマークのグループから報告されていました。
(J Clin Endocrinol Metab. 2014 Oct 16)




肥満やメタボリック症候群では、慢性炎症の病態があり、

骨代謝にも悪影響を与えます。



レスベラトロールには、抗炎症作用があり、基礎研究では、骨代謝への改善作用が示唆されています。


そこで、今回の研究では、

メタボリック症候群・肥満におけるレスベラトロールの骨代謝への影響が検証されました。



具体的には、

ランダム化二重盲検偽薬対照試験として、

中高年男性の肥満者でメタボリック症候群患者74名を対象に、

骨代謝関連指標による評価が行われ、

66名が登録されました。


被験者は、

平均年齢49.3 ± 6.3歳、

BMI 33.7 ± 3.6 kg/m2

です。



レスベラトロール高用量(1,000mg)、

レスベラトロール低用量(150mg)

あるいは

偽薬投与の3群について、

16週間の介入試験が行われました。




主エンドポイントは、

骨形成マーカーの一つのBAP(骨型アルカリホスファターゼ)の変化です。



解析の結果、

BAPは、

レスベラトロールの用量依存的に有意に増加しました。
(R = 0.471, P < .001)



偽薬群に比べて、

レスベラトロール高用量投与群では、

すべての測定ポイントにおいて、有意な増加を示しています。
(week 4, 16.4 ± 4.2%, P < .001; week 8, 16.5 ± 4.1%, P < .001; week 16, 15.2 ± 3.7%, P < .001)


また、

腰椎の骨密度BMDも、

レスベラトロールの用量依存的に有意に増加しました。
(R = 0.268, P = .036)


偽薬群に比べて、

レスベラトロール高用量投与群では、

2.6 ± 1.3%の増加です。
(P = .043)



さらに、

BAPの変化は、腰椎のBMDの変化と有意な相関を示しています。
(R = 0.281, P = .027)



以上のデータから、

レスベラトロールによる骨代謝改善作用が示唆されます。


今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。






レスベラトロールは、ポリフェノールの1種で、赤ワインやブドウ、ピーナッツなどに見出される色素成分です。

レスベラトロールは、長寿関連遺伝子の1つであるサーチュイン遺伝子の活性化を介して、アンチエイジング効果があるのでは、と期待されています。

長寿になるかどうかを確認するためのヒト臨床試験は容易ではありませんが、
最近の臨床研究では、内分泌代謝疾患や生活習慣病の改善効果が示唆されています。




現在、レスベラトロールは、抗酸化作用や抗炎症作用を有し、代謝に好影響を及ぼすことから、健康維持や生活習慣病予防からアンチエイジングの分野で注目されています。




例えば、基礎研究では、

レスベラトロールによるインスリン抵抗性改善作用


レスベラトロールによる糖尿病予防


レスベラトロールによる糖代謝改善作用


レスベラトロールの心不全リスク低減作用


レスベラトロールによる肥満予防のメカニズム



レスベラトロールによる抗がん作用


レスベラトロールによる大腸がん抑制作用


レスベラトロールの抗炎症作用


動脈硬化抑制作用


という報告があり、


ヒト臨床研究では、

レスベラトロールによる肥満者での代謝改善


レスベラトロールによる糖尿病改善作用



レスベラトロールによる脳循環改善


子宮内膜症関連痛に対するレスベラトロールの効果


レスベラトロールによる運動効果@2型糖尿病患者


という報告が知られています。




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前立腺肥大症に対するタムスロシン+複合サプリメントのシナジー [2014年10月01日(水)]
泌尿器学の専門ジャーナルに、前立腺肥大症に対する医薬品とサプリメントの併用によるシナジーを示した臨床研究が、イタリアのグループから報告されていました。
(Prostate. 2014 Nov;74(15):1471-80)



男性では、加齢に伴って前立腺肥大症(BPH)による排尿障害などの症状が生じます。


良性疾患である前立腺肥大症に対して、サプリメントでは、ノコギリヤシ(学名serenoa repens)が用いられています。



(ノコギリヤシは、多くの臨床試験によって有効性が示されており、安全性の高いハーブです。
医薬品と比べても副作用が少なく、広く推奨できるサプリメント成分です。)




タムスロシンは、前立腺肥大症に伴う排尿障害に用いられる医薬品です。

尿道や前立腺に存在するアドレナリンα1受容体を遮断することにより、尿道内圧を下げ、前立腺肥大症に伴う排尿障害を改善します。



さて、今回の研究では、

ノコギリヤシ・リコピン・セレンの複合サプリメントと、

医薬品のタムスロシンとの併用による前立腺肥大症の症状への作用が検証されました。

具体的には、

ランダム化二重盲検多施設共同研究として、

55歳から80歳の患者225名を対象に、

グループA::複合サプリメント投与群(ノコギリヤシ・リコピン・セレン)

グループB:タムスロシン0.4mg、

グループC:複合サプリメント投与群(ノコギリヤシ・リコピン・セレン)+タムスロシン0.4mgの併用群

の3群について、
介入が行われました。

(被験者の状態は、PSA&#8201;&#8804;&#8201;4&#8201;ng/ml, IPSS &#8805;12, prostate volume &#8804;60 cc, Qmax &#8804;15&#8201;ml/sec, postvoid residual urine (PVR) <150&#8201;ml.)

(PROCOMB trialという研究の一環です。)


主アウトカムは、
IPSS, PVR, Qmaxです。


解析の結果、

6ヵ月後の時点で、

まず、IPSSは、

グループCの併用投与群において、

グループA(P&#8201;<&#8201;0.05)やグループ B (P&#8201;<&#8201;0.01) に比べて有意に減少(改善)しました。


また、
PVRも、

グループA (P&#8201;<&#8201;0.01)に比べて、

有意な改善が認められています。



次に、6ヶ月から12ヶ月の時点では、

グループCの併用投与群において、

グループA(P&#8201;<&#8201;0.01)に比べて有意な減少(改善)も見いだされました。


1年後の時点でも、

IPSSやQmaxといった症状スコアにおいて、

併用投与群における有意な改善効果が認められています。
(単独投与群に比べて <0.05)




以上のデータから、

ノコギリヤシ含有複合サプリメントと、タムスロシンとの併用によるシナジーが示唆されます。




男性では、加齢に伴って前立腺肥大症(BPH)による排尿障害などの症状が生じます。


良性疾患である前立腺肥大症に対して、サプリメントでは、ノコギリヤシ(学名serenoa repens)が用いられています。



(ノコギリヤシは、多くの臨床試験によって有効性が示されており、安全性の高いハーブです。
医薬品と比べても副作用が少なく、広く推奨できるサプリメント成分です。)



前立腺肥大症(BPH)は、勃起障害(ED)の原因ともなりますし、
BPHの治療に用いられるαブロッカーや5-α-還元酵素阻害薬といった薬の副作用として、EDが生じるリスクもあります。


一方、ハーブサプリメントでは、ノコギリヤシが、軽症から中等度のBPHの症状改善に有用であることが、これまでに多くの臨床研究によって示されています。



DHCでの関連製品としては、

ノコギリヤシ


マカ


トンカットアリ


複合サプリメント

などがあります。






ノコギリヤシに関しての臨床試験や基礎研究では、次のような報告があります。



男性型脱毛症(AGA)に対するノコギリヤシの効果


ノコギリヤシの安全性を示した臨床試験


・ノコギリヤシによる前立腺肥大症と勃起障害の症状改善作用


・前立腺の健康維持にはノコギリヤシ+リコピン+セレン


・ノコギリヤシによる細胞増殖抑制作用


・ノコギリヤシによるBPH症状改善作用



・ノコギリヤシの前立腺肥大症改善作用



・前立腺切除術前のノコギリヤシ投与の効果


・ノコギリヤシ複合サプリによる慢性前立腺炎改善効果


・ノコギリヤシ・カボチャ種子による前立腺肥大症


・前立腺切除術の出血にノコギリヤシは影響しない



・ノコギリヤシでは医薬品との相互作用報告はなし



・男性型脱毛症とノコギリヤシ


・ノコギリヤシの安全性に関する系統的レビュー


・前立腺炎に対する補完療法としてのノコギリヤシ


前立腺炎に対する抗生物質とノコギリヤシの併用投与


ノコギリヤシの前立腺平滑筋への作用



慢性前立腺炎に対するノコギリヤシの効果







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レスベラトロールが卵子の老化を抑制する [2014年07月31日(木)]
本日、日本受精着床学会総会にて、
森まさこ少子化対策担当大臣の講演を聞きました。


森まさこ大臣は、10数代目の少子化対策担当大臣ですが、

これまでの大臣には、予算がなかったということでした。



安倍内閣の森まさこ大臣になって、初めて、少子化対策担当大臣のもとに予算が付き、
国の予算(負担)で少子化対策のさまざまな政策が、より具体的に進みつつあるということでした。



医学的に少子化対策は、女性医学の発展が重要であり、

より身近には、不妊治療などがあります。



女性の不妊症対策には、卵子の老化を抑制することも(高齢出産が増えた現在は)重要な方法です。



不妊関連のサプリメント成分としては、大豆イソフラボンがよく知られていますが、今後、レスベラトロールも可能性があるかもしれません。


生殖医学の専門ジャーナルに、レスベラトロールが加齢に伴う不妊に対して有効であるという基礎研究が報告されていました。
(Hum Reprod. 2013 Mar;28(3):707-17.)


研究では、マウスを用いて、

レスベラトロール(30 mg/Lの濃度で飲水として経口投与)が6−12ヶ月間投与され、

(投与量は、&#8764;7.0 mg/kg/日)


妊孕力関連指標が測定されています。


レスベラトロールの非投与群との比較が行われた結果、

レスベラトロール投与群において、


妊孕力の向上、

卵巣におけるテロメラーゼ活性の亢進、卵子の質の改善、follicle poolの増大といった



以上のデータから、

レスベラトロールによる妊孕力の向上、卵子の老化抑制効果が示唆されます。


今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。




レスベラトロールは、ポリフェノールの1種で、赤ワインやブドウ、ピーナッツなどに見出される色素成分です。

レスベラトロールは、長寿関連遺伝子の1つであるサーチュイン遺伝子の活性化を介して、アンチエイジング効果があるのでは、と期待されています。

長寿になるかどうかを確認するためのヒト臨床試験は容易ではありませんが、
最近の臨床研究では、内分泌代謝疾患や生活習慣病の改善効果が示唆されています。




現在、レスベラトロールは、抗酸化作用や抗炎症作用を有し、代謝に好影響を及ぼすことから、健康維持や生活習慣病予防からアンチエイジングの分野で注目されています。




例えば、基礎研究では、

レスベラトロールによるインスリン抵抗性改善作用


レスベラトロールによる糖尿病予防


レスベラトロールによる糖代謝改善作用


レスベラトロールの心不全リスク低減作用


レスベラトロールによる肥満予防のメカニズム



レスベラトロールによる抗がん作用


レスベラトロールによる大腸がん抑制作用


レスベラトロールの抗炎症作用


動脈硬化抑制作用


という報告があり、


ヒト臨床研究では、

レスベラトロールによる肥満者での代謝改善


レスベラトロールによる糖尿病改善作用



レスベラトロールによる脳循環改善


子宮内膜症関連痛に対するレスベラトロールの効果


レスベラトロールによる運動効果@2型糖尿病患者


という報告が知られています。



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シトルリンによる筋肉タンパク質の維持 [2014年07月01日(火)]
栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、シトルリンによる筋肉タンパク質の維持作用を示した予備的な臨床研究が、米国とフランスのグループから報告されていました。
(Clin Nutr. 2014 May 4.)




アミノ酸の1種であるL-シトルリンは、循環改善作用が示唆されており、血管機能の改善、高血圧予防を目的としたサプリメント成分として利用されています。


L-シトルリンは、スイカ抽出物に豊富に含まれます。)



なお、血管内皮機能の維持という作用では、L-アルギニンの効果も知られています。

ただし、L-アルギニンは、一般に、ファーストパスの肝臓で多くが代謝されてしまうので、L-シトルリンを投与するほうが、NO産生やFMD改善といった点でより効果的と考えられます。




アミノ酸は、タンパク質のホメオスターシスに重要であり、

タンパク質摂取量の減少は、タンパク質合成の低下を生じます。



今回の研究では、

タンパク質摂取量が少ない状態で、シトルリン投与による筋肉のタンパク質合成への作用が検証されました。



具体的には、

クロスオーバー法により、

健常者8名を対象に、

3日間の低タンパク食の投与後、

非必須アミノ酸

あるいは

シトルリンを8時間にかけて投与し、


タンパク質代謝が測定されています。


([ring-13C6] フェニルアラニンや [15N] チロシンでトレースが行われ、タンパク質合成速度(F
SR)が測定されています。)




解析の結果、

非必須アミノ酸(NEAA)投与群に比べて、

シトルリン投与群において、タンパク質合成速度の亢進が示されました。

(mixed muscle protein FSR NEAA: 0.049 ± 0.005; citrulline: 0.060 ± 0.006; P = 0.03)



(ミトコンドリアタンパク質FSRや全身タンパク質ターンオーバーでは有意差は示されませんでした。)



シトルリン投与群では、

血中のアルギニンやオルニチン値の有意な増加も見出されています。



このとき、糖代謝関連指標(血糖値、インスリン、Cペプチド、IGF-1)には変化は示されていません。



以上のデータから、

タンパク質の摂取量が少ない状態では、

シトルリン摂取による筋肉タンパク質合成促進作用が示唆されます。




今後、高齢者の低栄養状態における臨床的意義が示されると、ロコモティブ症候群リスク低下などの効果が期待されます。




シトルリンについては、下記の研究が知られています。


シトルリンによる勃起障害改善作用



L-シトルリンは、循環改善を目的としたサプリメントとして製品化されている他、血行改善という視点から強壮系の機能性食品にも含まれています。




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レスベラトロールによる認知機能と内分泌系への改善作用 [2014年06月07日(土)]
今月の神経科学の専門ジャーナルに、レスベラトロールによる認知機能および内分泌系への働きを示した臨床研究が、ドイツのグループから報告されていました。
(J Neurosci. 2014 Jun 4;34(23):7862-70.)




レスベラトロールは、ポリフェノールの1種で、赤ワインやブドウ、ピーナッツなどに見出される色素成分です。

レスベラトロールは、長寿関連遺伝子の1つであるサーチュイン遺伝子の活性化を介して、アンチエイジング効果があるのでは、と期待されています。

長寿になるかどうかを確認するためのヒト臨床試験は容易ではありませんが、
最近の臨床研究では、内分泌代謝疾患や生活習慣病の改善効果が示唆されています。



ただし、高齢者でのレスベラトロールの働きに関する研究はあまり知られていません。


そこで、今回の研究では、

高齢者において、レスベラトロールによる認知機能および内分泌代謝系への作用が検証されました。



具体的には、

肥満以外は健康な高齢者を対象に、

1日あたり200mgのレスベラトロール投与群(n=23)、

偽薬群(n=23)

の2群について、26週間の介入が行われています。

(被験者は50-75歳で、18名が女性)




介入の前後で、認知機能(記憶タスク、海馬のfunctional connectivity)、糖代謝、脂質代謝指標が測定されました。



解析の結果、

偽薬群に比べて、

レスベラトロール投与群では、

30分以上の単語記憶能における有意な改善が認められたということです。
(p = 0.038)




また、

偽薬群に比べて、

レスベラトロール投与により、海馬でのfunctional connectivityの有意な上昇、


HbA1cと体脂肪の有意な低下が認められています。
(all p < 0.05)




以上のデータから、

過体重の高齢者におけるレスベラトロールによる認知機能改善作用と糖代謝改善作用が示唆されます。






現在、レスベラトロールは、抗酸化作用や抗炎症作用を有し、代謝に好影響を及ぼすことから、健康維持や生活習慣病予防からアンチエイジングの分野で注目されています。




例えば、基礎研究では、

レスベラトロールによるインスリン抵抗性改善作用


レスベラトロールによる糖尿病予防


レスベラトロールによる糖代謝改善作用


レスベラトロールの心不全リスク低減作用


レスベラトロールによる肥満予防のメカニズム



レスベラトロールによる抗がん作用


レスベラトロールによる大腸がん抑制作用


レスベラトロールの抗炎症作用


動脈硬化抑制作用


という報告があり、


ヒト臨床研究では、

レスベラトロールによる肥満者での代謝改善


レスベラトロールによる糖尿病改善作用



レスベラトロールによる脳循環改善


子宮内膜症関連痛に対するレスベラトロールの効果


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アンセリンによる認知機能・身体機能改善作用 [2014年06月05日(木)]
老年医学の専門ジャーナル(電子版)に、アンセリンとカルノシンのサプリメントによる認知機能および身体機能への影響を調べた臨床研究が報告されていました。
(Arch Gerontol Geriatr. 2014 May 2)




アンセリンは、二つのアミノ酸(β-アラニンと1-メチル-ヒスチジン)が結合したイミダゾールジペプチドの1種です。

(カルノシンも類似した構造を持つ機能性成分です。)


カツオやマグロといった遊泳能力の高い魚類の筋肉組織に多く存在する機能性食品成分です。


働きとして、抗疲労作用、抗酸化作用、尿酸値低下作用、組織修復促進作用などが示されています。




基礎研究および予備的な臨床研究では、アンセリンによる血清尿酸値の低下が報告されており、

DHCからも「アンセリン含有フィッシュペプチドの高尿酸血症への効果」(PDF)の機能性研究レポートを発表しています。




作用機序として、アンセリンがプリン体代謝酵素であるHGPRT遺伝子の発現量を増加させることにより、

ヒポキサンチンやグアニンから尿酸への転換を低下させることが示唆されています。




さて、

今回の研究では、

アンセリンとカルノシン投与による

高齢者での認知機能と身体機能への働きが検証されました。




具体的には、

ランダム化二重盲検試験として、


65歳以上の被験者56名を対象に、

・アンセリン+カルノシン投与群

(鶏肉抽出物として40%含有。アンセリン:カルノシン=2:1で、1日あたり2.5グラム、ペプチド換算では1グラム相当)


・偽薬投与群の2群について、


13週間の介入が行われました。



また、追跡調査には51名が参加しています。



認知機能、身体活動能、体組成などが測定されました。



解析の結果、

アンセリン/カルノシンサプリメント投与群では、

偽薬群に比べて、

BMIの有意な低下が認められました。
(p<0.05)



また、シニアフィットネステスト6種類中2種類にて、

スコアが偽薬群に比べてサプリメント投与群で有意な改善が見いだされました。
(p<0.05)



さらに、認知機能スコア(Short Test of Mental Status (STMS))は、

サプリメント投与群においてのみ、投与前と比べて、有意な改善が認められています。
(p<0.04)




以上のデータから、

アンセリン/カルノシンサプリメントに高齢者の認知機能および身体機能への好影響が示唆されます。




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抗酸化ファイトケミカル・カロテノイドによる抗酸化作用@健常者 [2014年05月28日(水)]
予防医学の専門ジャーナルに、カロテノイド系ファイトケミカル含有サプリメントによる抗酸化作用を示した臨床研究が、米国のグループから報告されていました。
(Glob Adv Health Med. 2014 Mar;3(2):34-9.)




マルチビタミンやマルチミネラルに加えて、抗酸化作用や抗炎症作用を有するファイトケミカル、ポリフェノールは、生活習慣病予防に有用であると考えられます。




今回の研究では、

抗酸化ビタミンとカロテノイド系ファイトケミカルを含む複合サプリメントによる抗酸化能への影響が調べられました。



具体的には、

健常者15名(男性7名、女性8名、平均年齢41.7歳)を対象に、


まず、1日あたり2サービングサイズ(皿)までに野菜と果物の摂取を2週間、制限し、

続いて、

抗酸化ビタミン・ファイトケミカル含有複合サプリメントを4週間投与し、


サプリメントの投与前後で抗酸化関連指標が測定されています。




介入期間は、朝食時にサプリメントを2粒、4週間摂取しています。

サプリメント2粒の内容は、以下のとおりです。


ビタミンA 10,000 IU、

ビタミンC 120mg、

ビタミンD3  1,000 IU、

ビタミンE 100 IU、

ビタミンK 120マイクログラム,

チアミン 25mg、

リボフラビン 15mg

ナイアシン 50mg、

ビタミンB6  25mg

葉酸 800マイクログラム

ビタミンB12 200マイクログラム、

ビオチン 500マイクログラム、

パントテン酸 75mg

マグネシウム 40mg

亜鉛 15mg、

セレン 100マイクログラム、

銅 1mg、

クロム 200マイクログラム、


リコピン 6mg、

ゼアキサンチン 2mg、

ルテイン 6mg、

レスベラトロール 10mg、



解析の結果、

4週間のサプリメント投与によって、

血中カロテノイド類、葉酸、ビタミンB12の有意な上昇が認められました。
(P<.05)



一方、
血中酸化LDL値、PAI-1、myeloperoxidase値は有意な減少が示されています。
(P<.05)


なお、
F2-isoprostane, hs-CRP, EndoPATについては、有意な変化は認められませんでした。



以上のデータから、
抗酸化作用を有するビタミンやカロテノイド系ファイトケミカルの複合サプリメントによる抗酸化作用が示唆されます。


今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。





DHCでは、適正な価格で高品質のマルチビタミンマルチミネラルカルシウム・マグネシウムを提供しています。




また、各種カロテノイドを含むマルチカロチンの他、リコピンルテインなども製品化しています。



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セックスミネラルとしての亜鉛の作用 [2014年05月11日(日)]
生殖医学の専門ジャーナル(電子版)に、男性の生殖能における亜鉛の役割を調べた研究が、イタリアのグループ(University of Padova)から報告されていました。
(Hum Reprod. 2014 Apr 25)




亜鉛は、必須ミネラルの1つであり、体内のさまざまな代謝に関連し、酵素の働きに必要とされる栄養素です。

第2次性徴にも必須であり、不足すると性腺発達障害をきたします。

また、精液中には亜鉛が多く存在するため、亜鉛はセックスミネラルとしても知られており、
強壮目的のサプリメントに利用されています。




さて、今回の研究では、精子、精巣、精巣上体、射精へと至る亜鉛の輸送が調べられました。



まず、

亜鉛輸送体は、

生殖細胞系の細胞において特に発現しており、


亜鉛の取り込みは、精巣上体以降において最大になります。

これは、精子機能の維持に亜鉛が重要な役割を有しているためです。



先行研究では、

亜鉛が、精子発達の各相(生殖細胞から精子形成に至るまでの相)において影響を及ぼしており、

亜鉛輸送は、
細胞膜における輸送体として関連組織において亜鉛の取り込みや放出に関与しています。



さて、今回の研究では、

造精機能が正常な被験者10名、

精巣がん(精巣胚細胞腫瘍)患者5名、

無精子症患者18名を対象に、


生殖医療関連指標による評価が行われました。



具体的には、精液検体、精巣および精巣上皮での亜鉛輸送体の状態などが測定されています。



解析の結果、

生殖細胞系において、亜鉛取り込みに関与するZipファミリーは豊富に存在しており、

亜鉛輸送体は、精巣上皮でより発現が顕著でした。



精巣および精巣上皮での造精よりも、

射精された精液のほうで、亜鉛濃度がより高値でした。

(2.56±0.51 and 12.58±3.16 versus 40.48±12.71 ng Zn/106cells, respectively)




射精された精液において、

高い運動能および先体反応は、亜鉛喪失との有意な相関が認められました。




以上のデータから、

生殖細胞から精巣、精巣上皮に至る精子形成の過程および射精後の精子の運動能や先体能において、

亜鉛は必須ミネラルとして重要な役割を果たしていることが示唆されます。




現在、平均的な日本人は、亜鉛の摂取不足です。

国民健康栄養調査によると、男女とも日本人は亜鉛の摂取量が推奨量を下回っています。

亜鉛不足では味覚障害が知られています。

一方、男性の性機能(造精能)や精子機能の維持に亜鉛は欠かせないミネラルです。

DHCでは
経済性に優れた(費用対効果の高い)亜鉛サプリメントを製品化しています。






精液の質や精子機能と機能性食品については、次のような研究が知られています。



コエンザイムQ10による抗酸化作用@男性不妊症



コエンザイムQ10 による男性不妊症の改善作用



特発性精子無力症に対するサプリメントの効果



還元型コエンザイムQ10による精子機能改善作用



コエンザイムQ10 による男性不妊症の改善作用



αリポ酸による精子機能改善作用



ビタミンDによる精子運動機能の改善作用



トンカットアリによる男性のQOLとリビドー改善作用






DHCでは、マカトンカットアリを製品化しています。






コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。



還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)


コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。


したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。




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posted at 23:55 | この記事のURL
グルコサミンによる寿命延長効果 [2014年04月18日(金)]
グルコサミン投与による寿命延長作用を示した基礎研究が、ドイツとスイスのグループから報告されていました。
(Nat Commun. 2014 Apr 8;5:3563.)




グルコサミンは、アミノ糖の1種であり、変形性膝関節症(膝OA)に対する機能性食品として広く用いられています。



膝OAに対するグルコサミンの作用メカニズムとして、

何らかの細胞内シグナル伝達機構に働き、関節軟骨の修復や炎症の改善をもたらすと考えられています。


(つまり、経口摂取したグルコサミンが、そのまま、軟骨成分として利用されるわけではありません。

なお、グルコサミンによる抗炎症作用は知られています。)




また、疼痛軽減の有無とは無関係に、グルコサミン投与によって、人工膝関節置換術実施率の低下(改善)という臨床研究も示されています。





さて、今回の研究では、

線虫モデルにおいて、

グルコサミンによる糖代謝への作用および寿命への効果が検証されました。



グルコサミンは、

解糖系で作用する酵素PFK1を阻害することによって、解糖系を抑制することが知られています。

(がん細胞での解糖系を抑制することで、がん細胞増殖抑制といった応用が考えられます。)




線虫(C. elegans)に対するグルコサミン投与によって、

糖代謝抑制による寿命延長、

AMPK/AAK-2活性化、ミトコンドリア生合成の亢進が認められたということです。





ミトホルミーシス(ミトコンドリアホルミシス、ミトコンドリアへの適度なストレスの結果として生じる防御機構の亢進による効果)の概念に一致して、


グルコサミン投与により、aat-1遺伝子発現増加からミトコンドリアにおける活性酸素種の増大が示されました。




ミトコンドリアでのROS形成抑制あるいはaat-1遺伝子発現亢進の抑制により、

グルコサミン投与による線虫での寿命延長作用が喪失し、

この作用は、NRF2/SKN-1依存的であることも見出されています。




先行研究での報告(C57BL/6 マウスでのカロリー制限時のミトコンドリア生合成誘導、血糖値低下、アミノ酸輸送体発現亢進)とあわせると、

グルコサミンは、カロリー制限時の体内での変化と類似したメカニズムにより、つまり、
カロリー制限や糖質制限時の変化を介して、寿命延長効果をもたらすと考えられます。





今後、アンチエイジングの分野において、グルコサミンの臨床的意義の検証が期待されます。






DHCでは、関節機能訴求に関連したサプリメントとして、次の製品を扱っています。




パワーグルコサミン



極らくらく



らくらく(グルコサミン、コンドロイチン、II型コラーゲン、CBP、MSM(メチルスルフォニルメタン)、コラーゲンペプチド、ヒドロキシチロソール)



グルコサミン



コンドロイチン



グルコサミン&コンドロイチン



II型コラーゲン+プロテオグリカン




グルコサミンは、変形性膝関節症などの関節疾患に広く利用されているサプリメントです。



作用メカニズムとして、アミノ糖であるグルコサミンが関節軟骨の成分であることから、構成成分を経口摂取することによる直接的な修復機構が想定されていました。



一方、最近の研究では、グルコサミンやコンドロイチンは、情報伝達機構における調節因子であることが示されており、変形性膝関節症に対する改善効果のメカニズムとして、構成成分自体を直接摂取する作用というよりは、シグナル伝達物質を摂取することによる作用が考えられています。



膝OAなどの変形性関節症に対して、
サプリメントでは、グルコサミンやコンドロイチンが最もエビデンスが豊富であり、欧州の学術団体EULARではグレードAの推奨になっています。
(一方、ACRではGAIT1のみを解析対象としたため、偽陰性データのバイアスによってネガティブになっています。)





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posted at 23:54 | この記事のURL
大腿骨頚部骨折予防におけるビタミンDサプリメントの費用対効果分析 [2014年04月07日(月)]
今月の骨粗鬆症研究の専門ジャーナル(電子版)に、高齢者の大腿骨頚部骨折予防におけるビタミンDサプリメントの費用対効果を検証した臨床研究が、フランスのグループから報告されていました。
Osteoporos Int. 2014 Apr 2.)



高齢者における大腿骨頚部骨折は、寝たきりや介護の原因となるため、予防が重要です。


近年では、ロコモティブ症候群をキーワードとして啓発が進められています。



さて、今回の研究では、

高齢者の大腿骨頚部骨折の予防を目的としたビタミンDサプリメント投与の経済性(費用対効果)が検証されました。



具体的には、

高齢者の大腿骨頚部骨折の一次予防のために、次の4種類の介入方法が比較されています。


(1) 非投与群、

(2) 血中ビタミンD値を調べずに、ビタミンDサプリメントを投与する群、

(3) 血中ビタミンD値を試験開始時と3ヶ月後に測定したビタミンDサプリメント投与群、

(4) あらかじめ血中ビタミンD値を測定し、ビタミンD不足をスクリーニングしてビタミンDサプリメントを投与する群、





費用対効果評価モデル(マルコフモデル)を用いての解析の結果、


(3)の、投与してチェックした群、と

(4)の、スクニーニングして投与した群、


は、費用対効果の点で、(2)よりも有意に優れていたということです。

(それぞれ、5,219ユーロ/ QALYと、 9,104ユーロ/QALY)




一方、(1)の非投与群では、

高齢者の大腿骨頚部骨折の一次予防において、

費用対効果が最も低いことが示されています。



以上のデータから、

65歳以上の高齢者の大腿骨頚部骨折の一次予防のためには、

ビタミンDの血中濃度をチェックしながら、ビタミンDを投与する方法が、もっとも費用対効果に優れていることが示唆されます。




ビタミンDサプリメントは、セルフメディケーションになりますが、

ビタミンD値をかかりつけの医療機関で測定しながら、サプリメントを利用することが可能です。




近年、ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な効果が示されています。


一般に、
健康保持や疾病予防の目的で利用されるビタミンD3サプリメントの摂取量は、
1日あたり
25マイクログラム(1,000IU)から50マイクログラム(2,000IU)です。


ビタミンDは、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な作用を有する脂溶性ビタミンの1種です。

多くの生活習慣病や慢性疾患、難治性疾患の患者群において、ビタミンD低値が示されており、ビタミンDサプリメントの臨床的意義が注目されています。



日本からの報告では、

ビタミンDサプリメントのインフルエンザ予防効果


が知られています。


また、さまざまな生活習慣病では、血中ビタミンD値が低いことが知られており、健康保持や疾病予防のために、ビタミンDサプリメントの摂取が推奨されます。


(欠乏症の予防ということでは通常の食事からでも補えますが、疾病予防という目的では、1日あたり1,000〜2,000
IUの摂取が必要であり、サプリメントを利用することになります。)



今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。


日本人の間でも、ビタミンDの潜在的不足/欠乏が顕著になっています。


たとえば、
日本人妊婦の90%がビタミンD不足


血中ビタミンD値が高いと大腸腺腫リスクが低い

というデータがあります。




DHCでは、ビタミンD3サプリメントを製品化しています。


ビタミンDサプリメントに対する効果には個人差がありますが、

臨床的には、ビタミンDサプリメントを1,000 IU/日の用量で投与すると、血中25ヒドロキシビタミンD値が10ng/mL増加する、

という報告もあります。

マルチビタミンのビタミンDはRDAのための設定ですので、別途、ビタミンDサプリメントの利用となります。








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posted at 23:53 | この記事のURL
ルテイン投与による身体活動への働き@高齢者 [2014年03月11日(火)]
東日本大震災により被害を受けられた皆様に

心よりお見舞い申し上げますとともに、

一日も早い復興をお祈り申し上げます。




DHCの支援活動はこちらにてご紹介しております。







今月の栄養学の専門ジャーナルに、高齢者において、ルテインサプリメントの投与による身体活動の亢進効果を示した臨床研究が、オーストラリアのグループ(University of South Australia)から報告されていました。
(Nutrients. 2014 Mar 3;6(3):974-84.)




これまでの横断研究では、

血中ルテイン値の高値と、身体活動の亢進との相関が示されています。



今回の研究では、

血中ルテイン値の上昇と、身体活動の亢進との間の関連が検証されました。



具体的には、

高齢者44名(平均年齢68.8歳、BMI, 25.3 ± 2.6 kg/m2)を対象に、


(対象者は、オーストラリア運動ガイドラインである、

「1週間あたり150分の中等度以上の運動」

という基準を満たしていない高齢者です。)





・1日あたり21mgのルテイン投与群

・偽薬投与群

の2群について、4週間の投与が行われ、

身体活動の増加・運動の推奨が行われました。



運動・身体活動は、セルフレポート、万歩計、速度計で評価されています。




39名が試験を完了しました。

(ルテイン群19名、偽薬群20名)



解析の結果、

血中ルテイン値は、

偽薬群に比べて、

ルテインサプリメント投与群において、

有意に上昇していました。
(p < 0.001)




血中ルテイン値の変化の絶対値および変化率は、

いずれも、

体を動かしていない時間(sedentary time)の絶対値および変化率と有意な負の相関を示しています。



血中ルテインの変化率は、

身体活動度の増加と有意な相関を示しました。



以上のデータから、

日常生活で運動習慣が少ない高齢者において、

ルテインサプリメントの投与は、

血中ルテイン値の増加と身体活動・運動の増加、

体を動かしていない時間の減少と相関が示唆されます。


今後、さらに質の高い研究による臨床的意義の検証が期待される分野です。




目の健康維持、特に、加齢性黄斑変性症(AMD)の予防に対して、ルテインサプリメントの利用が推奨されます。



DHCでは、

各種カロテノイドを含むマルチカロチンの他、リコピンルテインなどを製品化しています。





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posted at 23:51 | この記事のURL
クレアチンの筋力亢進作用@高齢者 [2014年03月06日(木)]
スポーツ医学の専門ジャーナル(電子版)に、高齢者のレジスタンス運動時において、クレアチニン投与による筋力・筋量・筋機能への働きに関するレビューが、カナダのグループ(McMaster University)から報告されていました。
(Med Sci Sports Exerc. 2014 Feb 26.)



クレアチンは、筋肉組織にクレアチンリン酸として存在し、筋肉の収縮に際してのエネルギー貯蔵の役割を有する機能性成分です。


アスリート向けのサプリメント成分として、特に持久力向上を目的に、広く用いられています。


また、2型糖尿病患者における運動プログラムの有用性を高める、という研究も知られています。





近年、加齢に伴って、サルコペニア(筋減弱症)が問題となっています。


サルコペニアの予防には、適切な運動習慣と食事が重要です。


特に、レジスタンス運動による筋力や筋量の維持がサルコペニア予防に有用であり、タンパク質、アミノ酸、クレアチン、ビタミンD3といった機能性食品成分が活用されます。




今回の研究では、

高齢者において、

レジスタンス運動による筋量や筋力、筋機能に対するクレアチンの作用が検証されました。



具体的には、主要医学データベースから、

高齢者を対象に、

レジスタンストレーニングを6週間以上行い、

クレアチンと偽薬を投与したランダム化比較試験が抽出され、

レビューとメタ解析が行われました。



平均12.6 ± 4.9週間のレジスタンス運動を行った
高齢者357名(avg ± SD Cr: 63.6 ± 5.9, Pl: 64.2 ± 5.4)が解析された結果、

レジスタンス運動単独群に比べて、

レジスタンス運動にクレアチンを併用した群では、

体重の有意な増加(P = 0.004)、

除脂肪体重の有意な増加(P < 0.0001)

が認められました。

(体脂肪量に有意差はありませんでした。)



また、

レジスタンス運動+クレアチン併用群では、

レジスタンス運動単独群に比べて、

筋力の有意な増加も見出されています。

(chest press P = 0.004, leg press P = 0.02)



以上のデータから、

高齢者において、

レジスタンス運動にクレアチンを併用投与することで、

筋量・筋力・除脂肪体重の維持・増加効果が示唆されます。




今後、高齢者を対象にした応用で、

ロコモティブ症候群リスク低下や介護予防における臨床的意義の検証が期待される分野です。



DHCでは、ロコモティブ対策に関連したサプリメントとして下記の製品があります。


アミノ酸


カルシウム・マグネシウム、


ビタミンD、


CBP、


ビタミンK





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posted at 23:58 | この記事のURL
血中ルテイン・ビタミンC値と長寿の関係 [2014年01月22日(水)]
今月の老年医学の専門ジャーナル(電子版)に、血中ルテイン値やビタミンC値が高いと、テロメア長が長い、という相関を示した臨床研究が、オーストリアのグループ(Medical University of Graz)から報告されていました。
(J Am Geriatr Soc. 2014 Jan 15)



テロメア長の短縮は、加齢に伴う疾患や生活習慣病、生存期間の短縮などとの相関が考えられています。



テロメア長は、テロメラーゼ(telomerase)という酵素によって延長することが知られています。


また、炎症惹起サイトカイン類や酸化ストレスとも関連します。






さて、今回の研究では、

高齢者における抗酸化成分の血中濃度と、白血球中のテロメア長との関連が調べられました。




具体的には、

高齢者786名(平均年齢66 ± 7歳、58%が女性)を対象に、

血中ビタミンC、ルテイン、ゼアキサンチン、ベータクリプトキサンチン、カンタキサンチン、リコピン、αトコフェロール、γトコフェロール、αカロテン、βカロテン、レチノールの値、

および白血球中のテロメア長が測定されています。


(オーストリア脳卒中予防研究Austrian Stroke Prevention Studyの被験者です。)




多変量解析の結果、

ルテイン、ゼアキサンチン、ビタミンCの血中濃度が高いと、

テロメア長が長い、という相関が認められました。




この相関は、

BMIや最大酸素摂取量、心血管疾患リスクとは独立していました。




今回のデータは、

高齢者において、

血中ルテイン、ゼアキサンチン、ビタミンCの高値と、

テロメア長との正相関を示した最初の研究です。




テロメア短縮には酸化ストレスが関与しますので、

抗酸化作用を有する機能性食品成分による健康長寿効果の検証が期待される分野です。




テロメアに対する延長効果は、魚油でも報告されています。


魚油によるアンチエイジング効果


オメガ3系脂肪酸(EPA/DHA)の長寿効果




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レスベラトロールによる抗肥満作用・脂質代謝改善作用 [2014年01月20日(月)]
臨床栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、レスベラトロールによる抗肥満作用および脂質代謝改善作用を示した基礎研究が報告されていました。
(J Med Food. 2014 Jan 16)




レスベラトロールは、ポリフェノールの1種で、赤ワインやブドウ、ピーナッツなどに見出される色素成分です。

レスベラトロールは、長寿関連遺伝子の1つであるサーチュイン遺伝子の活性化を介して、アンチエイジング効果があるのでは、と期待されています。

長寿になるかどうかを確認するためのヒト臨床試験は容易ではありませんが、
最近の臨床研究では、内分泌代謝疾患や生活習慣病の改善効果が示唆されています。





さて、今回の研究では、

動脈硬化症モデル動物において、

レスベラトロールによる肥満および動脈硬化に対する作用が調べられました。



具体的には、

動脈硬化症モデルマウス(apoE欠損マウスに動脈硬化症惹起食・高コレステロール含有高脂肪食負荷マウス)を用いて、

0.02% (w/w)のロバスタチン

あるは

0.02% (w/w)のレスベラトロール

が12週間、投与されました。





解析の結果、

レスベラトロール投与とロバスタチン投与のいずれも、体重、体脂肪の有意な減少を認めています。

このときの摂食量には有意な変化はありませんでした。




また、

レスベラトロール投与群は、

対照群およびロバスタチン群に比べて、

血中の総コレステロール、LDL、非HDL、apoB/apoA-I比、TG値を有意に減少(改善)し、
HDLコレステロール値を有意に増加(改善)しました。


さらに、

血中および肝臓のTGと血中apoB値は、

対照群に比べて、

ロバスタチン群およびレスベラトロール群において、

有意に低下していました。





その他、

レスベラトロールとロバスタチン群では、

対照群に比べて、

肝臓での脂肪酸合成と中性脂肪合成が有意に減少し、

脂肪酸酸化(β酸化)が有意に増加していたということです。





脂肪細胞(精巣上体脂肪組織)では、

レスベラトロール投与によって、

対照群と比べて、

β酸化の亢進と中性脂肪合成の低下が認められています。




以上のデータから、

レスベラトロールによる抗肥満作用・脂質代謝改善作用が示唆されます。





現在、レスベラトロールは、抗酸化作用や抗炎症作用を有し、代謝に好影響を及ぼすことから、健康維持や生活習慣病予防からアンチエイジングの分野で注目されています。




例えば、基礎研究では、

レスベラトロールによるインスリン抵抗性改善作用


レスベラトロールによる糖尿病予防


レスベラトロールによる糖代謝改善作用


レスベラトロールの心不全リスク低減作用


レスベラトロールによる肥満予防のメカニズム



レスベラトロールによる抗がん作用


レスベラトロールによる大腸がん抑制作用


レスベラトロールの抗炎症作用


動脈硬化抑制作用


という報告があり、


ヒト臨床研究では、

レスベラトロールによる肥満者での代謝改善


レスベラトロールによる糖尿病改善作用



レスベラトロールによる脳循環改善


子宮内膜症関連痛に対するレスベラトロールの効果


という報告が知られています。





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還元型コエンザイムQ10による抗加齢作用のメカニズム [2014年01月01日(水)]
あけましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。




酸化還元(レドックス)研究の専門ジャーナル(電子版)に、還元型コエンザイムQ10(ユビキノール)によるアンチエイジング・抗加齢作用を示した基礎研究が、信州大学と(株)カネカのグループから報告されていました。
(Antioxid Redox Signal. 2013 Dec 14.)




コエンザイムQ10は、抗酸化作用やATP産生作用を有する機能性成分で、体内でも産生されます。

しかし、加齢とともに内在性コエンザイムQ10は減少し、生活習慣病や慢性疾患でも低下がみられることから、アンチエイジング分野で広く摂取が推奨されているベーシックサプリメントです。



コエンザイムQ10には、

酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と

還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。





従来、コエンザイムQ10サプリメントは、酸化型CoQ10(=ユビキノン)であり、

経口摂取した後、体内で還元型CoQ10に転換され、効果を示してきました。



近年、還元型CoQ10サプリメント(=ユビキノール)が供給できるようになり、

還元型CoQ10の有用性を示した研究が報告されるようになっています。



若年者では、従来型のCoQ10サプリメント(酸化型CoQ10のユビキノン)で十分と思われますが、


中高年以上の年代では、

還元型CoQ10サプリメント(=ユビキノール)をベーシックサプリメントとして推奨できるエビデンスが整いつつあります。







さて、今回の研究では、

老化におけるミトコンドリア機能に対する、還元型コエンザイムQ10(ユビキノール10)サプリメントの作用が検証されました。



具体的には、

老化モデルマウス(SAMP1マウス)を用いて、

還元型コエンザイムQ10(ユビキノール10)サプリメントが投与され、

ミトコンドリア機能や体内の酸化還元の状態、

加齢性難聴の進行への影響、

サーチュインなどの長寿関連遺伝子、その他の指標が調べられています。




(なお、先行研究では、還元型CoQ10を老化モデルマウスに若年期から投与し、老化が遅延することが示されています。




解析の結果、

還元型CoQ10(ユビキノール10)の投与によって、

老化によるサーチュイン遺伝子(Sirt1とSirt3)発現の低下が抑制され、

PGC-1αの活性化が見出されました。


(PGC-1αは、PPARγなどの核内受容体と複合体を形成し、転写調節に関与します。とりわけ、脂質や糖質、エネルギー代謝の調節に重要であり、肥満や糖尿病の治療においてターゲットになっている分子です。)



このとき、

還元型CoQ10投与群では、

加齢性難聴の進行抑制も見出されています。

(Sirt3の関与が考えられます。)




また、ミトコンドリア内の抗酸化酵素であるSOD2やIDH2の活性が亢進していました。



さらに、

還元型CoQ10(ユビキノール10)の投与によって、



ミトコンドリア複合体T活性の亢進、

酸化ストレスマーカーの低下なども見出されています。




その他、

還元型CoQ10(ユビキノール10)は、

cAMP値を増加し、Sirt1 やPGC-1αを活性化することから、



cAMP応答配列結合タンパクであるCREB の活性化、

AMPKの活性化などを生じると考えられます。





以上のデータから、

還元型コエンザイムQ10(ユビキノール10)サプリメントの投与によって、

SIRT1やPGC-1αといった遺伝子発現の増加、

ミトコンドリア機能の亢進が生じ、

加齢に伴う変化を抑制することが示唆されます。







今後、臨床的意義の検証が期待されます。





コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。



還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)


コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。


したがって、一般に、若年者層では、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、
体内のコエンザイムQ10は加齢とともに減少しますので、
中高年層、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。







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posted at 23:52 | この記事のURL
ヘルシーエイジングのための‘ゆるやか’糖質制限@DHC [2013年12月14日(土)]
DHCでは、

「‘ゆるやか’糖質制限」(緩やかな糖質制限食・低炭水化物食)を推奨しています。



最新の科学的根拠を俯瞰すると、

「緩やかな糖質制限食・低炭水化物食」を基本とした食生活が、

「ヘルシーエイジング(健康長寿)」

「ダイエット(適正体重の維持)」

「アンチエイジング(抗加齢)」

に有用であると考えられます。




一般的な食事ガイドラインでは、炭水化物の摂取量が、エネルギー比で50%-60%くらいに設定されています。

日本の基準は、欧米のガイドラインに比べて、炭水化物の摂取量が多めに提示されています。
例えば、農水省が作成した食事バランスガイドや日本糖尿病学会のガイドラインなどです。



実際、近年の研究では、糖質制限を支持する多くのデータが示されています。



例えば、


糖質制限食・低グリセミック指数(GI)食・地中海食の糖尿病改善効果



低炭水化物食による血糖改善作用@2型糖尿病患者



糖質の摂取が多いと肥満になる:メタ解析


などです。



また、2型糖尿病の治療では、

血糖コントロールの指標であるヘモグロビンA1cが同じでも、血糖の変動幅が大きいと、血管障害などを生じやすいことが知られています。

(つまり、食後過血糖をおさえる必要があります。)


(そこで、最近では、炭水化物をはじめとする三大栄養素の摂取割合について、個人差を考慮して、多様性を認める指針になりつつあります。)




DHCが推奨する「緩やかな糖質制限」では、

医学的には、例えば、尿中ケトン体が出るほどの糖質制限(超低炭水化物食)ではない食事です。



「緩やかな糖質制限」での
具体的な炭水化物の摂取量は、

1日あたり120グラムから150グラムが適切でしょう。


1日3食とすると、1食あたりの炭水化物摂取量は、
40グラムから50グラムまでです。


これは、
普通サイズの茶碗に1膳の精白米ごはんよりも
やや少ないくらいの量に相当します。

あるいは、コンビニおにぎり1個くらいでしょうか。


(なお、適切な炭水化物の摂取量の設定では、個人差や体調、基礎疾患や既往歴の考慮が必要です。

特に、糖尿病や脂質異常症で治療中の場合、自己判断による炭水化物制限や、自己流の低炭水化物食は勧められません。)






従来、肥満や2型糖尿病に対する食事療法では、低脂肪食・低カロリーが推奨されてきました。

低脂肪食・低カロリー食で、減量ができ、血糖コントロールが良好となる場合には、それで問題ありません。


一方、アトキンスやサウスビーチなどに代表されるダイエット法では、低炭水化物食が推奨されてきました。

(80年代から90年代に流行した低炭水化物食は、エネルギー比で40%ほどに抑えるという食事方法です。これに対して、一般的な食事ガイドラインでは、炭水化物のエネルギー比は55%〜60%が適切とされています。)


糖尿病治療では、糖質制限食が選択肢の一つとして認められつつあります。


(一般に、炭水化物=糖質+食物繊維です。

ただし、食物繊維は、低炭水化物食/糖質制限食では、炭水化物/糖質としてカウントはしていません。

肥満治療では、低炭水化物/ローカーボという表現が使われています。一方、糖尿病治療では、糖質制限という表現が多いようです。どちらも同じ概念です。)





医学医療の世界では、炭水化物を制限する食事療法は、ながらく否定されてきました。


特に、2000年代に入って、ニューアトキンスとして、超低炭水化物食が提唱されると、メインストリームの医学医療界からは、不適切なダイエット法の典型のように攻撃されています。
(超低炭水化物食では、炭水化物の摂取をエネルギー比で5%ほど、あるいは1日20グラム未満に抑えます。)


しかし、この10年ほどの間に、低炭水化物食および超低炭水化物食(炭水化物制限食)が、従来の低脂肪食よりも優れた減量効果を示す、という臨床研究(ランダム化比較試験)が、数多く報告されています。


(私事ですが、10年ほど前に、

「燃焼系ケトン体ダイエット」

というムック本を出したことがあります。



エビデンスが出ているにもかかわらず、炭水化物制限食・低炭水化物食・超低炭水化物食に対する医学界からの批判は大きいのですが、低脂肪食で十分な効果が得られない肥満者や糖尿病予備軍の人がたくさんいるという事実があります。

したがって、
基礎疾患のない肥満者や糖尿病予備軍の人に対しては、
数ヶ月から1年ほど、炭水化物制限食を試みる価値は十分にあると考えます。


(エビデンスがあるのに批判されるという状況は、サプリメント・健康食品も同じです。
一定のエビデンスが構築されているのに、積極的に評価していこうとする医療者は、残念ながら少数派でしょう。
現在の医学医療のビジネスモデルが、基本的には、病人が増えることで儲かる仕組みになっているので、仕方ありませんが。)


最近の研究では、低炭水化物食・炭水化物制限食が有効な人、低脂肪職が有効な人の違いを示唆するデータもあります。
要するに、一律に、低脂肪食、あるいは低炭水化物食というのではなく、その人の体質にあった、テイラーメイドの食事療法を行うことがポイントです。



炭水化物を極端に減らす食事では、結果的に、脂質とタンパク質が多くなるため、体にいい脂肪と植物性タンパク質を多くするなどの工夫も必要でしょう。


同じ炭水化物でも、消化吸収されやすい単純炭水化物は特に禁物です。




DHCの製品で、低炭水化物食・低GI食・低GL食に相当するのは、


DHCプロティンダイエット
です。



DHCプロティンダイエットは、減量のため、あるいはリバウンド予防のための食品(フォーミュラ食・置き換え食)として考えられていますが、


コエンザイムQ10やポリフェノール、食物繊維などの機能性食品成分を含んでおり、

ヘルシーエイジングのための低カロリー・低炭水化物食品として、食事代わりに利用できます。




その他、低GI食、低GL食として、

発芽玄米

米こんにゃく

があります。




炭水化物制限というと、「焼き肉食べ放題」のような間違ったイメージで語られることがありますが、決してそのような推奨ではありません。

単純炭水化物を避け、
良質の脂質(エクストラバージンオリーブオイルやオメガ3系脂肪酸)を摂り、
良質のタンパク質を摂る、
(赤身肉や加工肉は避ける。植物性タンパク質や魚介類などを摂る)
という考え方が基本です。


炭水化物制限については、脂質やタンパク質の摂取量が多くなるため、
動脈硬化性疾患リスクや腎臓への負担が議論されることがあります。

しかし、最近の研究では、それらのリスクは否定されつつあります。




DHCでは、

非対面式の介入方法として、
肥満に対するDHCのアプローチ



を確立しています。




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ビタミンD/カルシウムによる高齢者の転倒予防効果 [2013年12月13日(金)]
今月の老年医学の専門ジャーナル(電子版)に、ビタミンDとカルシウムサプリメントによる高齢者の転倒予防効果を示したレビュー論文が、台湾のグループから報告されていました。
Int J Geriatr Psychiatry. 2013 Dec 7.)



高齢者では、転倒による骨折が寝たきりや要支援・要介護状態を生じるため、転倒予防のための対策が非常に重要です。




今回の研究では、

高齢者の転倒予防に対する介入方法の有効性に関するメタ解析が行われました。



対象の高齢者は、(高齢者用)施設に入所している高齢者と、入所していない(自宅で生活している)高齢者の両方です。

また、認知機能の障害がある高齢者と、健常な高齢者の両方が対象となり比較されています。



具体的には、

1992年1月から2012年8月までの主要な医学データベースから、

111報の試験が抽出されました。



解析の結果、

まず、運動単独による介入では、

認知機能障害のない健常な高齢者において、転倒リスク低下作用が認められました。

(非施設入居者:;0.783, 95% CI;0.656-0.936; p=0.007、
施設入居者:;0.799, 95% CI;0.646-0.988, p=;0.038)




次に、

ビタミンD/カルシウムサプリメントの投与では、

認知機能障害のない健常な高齢者(非施設入居者)で有意な転倒リスク低下
(0.789, 95% CI;0.631-0.985, p;0.036)

が見出されました。



さらに、

認知機能障害のない健常な高齢者(非施設入居者)への自宅訪問や環境への介入でも有意なリスク低下が示されています。
(0.751, 95% CI;0.565-0.998, p=0.048)



その他、

認知機能障害を有する高齢者では、

施設入居者と非入居者のいずれの群でも、運動単独や運動併用の多面的介入などによるリスク低下が示唆されています。





以上のデータから、

高齢者の転倒予防/転倒リスク低下に対しては、

運動療法、ビタミンDとカルシウムサプリメントの投与などが有用であると考えられます。






ビタミンDは、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な作用を有する脂溶性ビタミンの1種です。

多くの生活習慣病や慢性疾患、難治性疾患の患者群において、ビタミンD低値が示されており、ビタミンDサプリメントの臨床的意義が注目されています。


DHCでは、ビタミンD3サプリメントを製品化しています。


また、

各種のカルシウムサプリメントも製品化しています。



カルシウム/マグ



カルシウム+CBP



カルシウム(コーラル)








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バレリアンによるほてり改善作用@更年期女性 [2013年12月04日(水)]
今月の薬理学の専門ジャーナルに、バレリアンによるほてり改善作用を示した臨床研究が報告されていました。
(Iran J Pharm Res. 2013;12(1):217-22.)




バレリアン(学名Valeriana officinalis)は、睡眠障害・不眠症に対するハーブサプリメントとして知られています。



今回の研究では、

更年期女性におけるほてりに対するバレリアンの作用が調べられました。




具体的には、

二重盲検法にて、

ほてりを主訴とする更年期女性68名を対象に、



バレリアン投与群(255mg×3回)



偽薬投与群

の2群について8週間の投与試験が行われています。




評価方法として、

介入の2週間前、介入後の4週間、8週間の時点でほてりの状態が調べられました。





解析の結果、

バレリアン投与群では、

ほてりの重症度が有意に改善しました。
(p <0.001)


また、ほてりの回数は有意に減少しています。
(p <0.001)



一方、

偽薬投与群では有意な変化は示されませんでした。




以上のデータから、

更年期女性におけるほてりに対する

バレリアンの改善作用が示唆されます。








ほてりなどの更年期障害に関連した症状に対するサプリメントでは、


大豆イソフラボン



プエラリアミリフィカ


などが広く利用されています。



DHCでは
複合サプリメントも製品化しています。







睡眠障害に対して、

バレリアンは、単回投与による効果も示されていますが、一般には、1ヶ月間などの投与によって「睡眠の質」を改善する働きが期待されています。


(つまり、医薬品の睡眠導入剤のような使い方ではなく、一定期間摂取することで、ハーブによる睡眠の質の改善が期待される、というタイプと考えます。)



先行研究でも、バレリアンによる効果が示されています。



バレリアンによる睡眠障害改善作用



バレリアンの睡眠改善作用@がん患者



バレリアンによる不眠症改善作用



バレリアンの体内動態と個人差




バレリアンでは、鎮静作用の他、平滑筋に対する鎮痙作用も知られています。



バレリアンによる鎮痙作用



バレリアンの抗酸化作用




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ビタミンD3サプリメントの骨格筋への作用 [2013年10月17日(木)]
今月の臨床内分泌代謝学の専門ジャーナル(電子版)に、ビタミンD3サプリメントによる筋肉組織への影響を調べた臨床研究が、米国のグループ(Tufts Medical Center)から報告されていました。
(J Clin Endocrinol Metab. 2013 Oct 9.)



ビタミンDは、骨の健康維持に関係する脂溶性ビタミンとして広く知られています。


近年の研究では、免疫調節作用や抗がん作用も見出されており、アンチエイジング分野ではベーシックサプリメントとして摂取が推奨されるようになりました。


また、ビタミンDは、骨の健康維持に加えて、筋肉組織への作用も示唆されており、転倒予防、骨折予防の点から、ロコモティブ症候群対策のサプリメントでもあります。


ただし、現時点では、ビタミンDサプリメント投与による筋肉量の増加や筋特異的なビタミンD受容体の増加といった作用には議論があります。



そこで、今回の研究では、

ビタミンD3サプリメントによる骨格筋への作用が検証されました。




具体的には、

4か月間のランダム化二重盲検偽薬対照試験として、

65歳以上で運動能が障害された女性21名を対象に、

1日あたり4000 IUのビタミンD3投与による、

筋線維横断面積(FCSA, muscle fiber cross-sectional area)および筋肉内のビタミンD受容体濃度への影響が調べられました。

(被験者の25OHD値は22.5-60 nmol/L)



主アウトカムは、4か月後のFCSAと筋肉中VDRです。

(外側広筋にて測定されています。筋繊維タイプはI/IIa/IIx)




解析の結果、

まず、投与開始時のデータは、

平均年齢78±5歳、

BMI 27±5 kg/m2、

25OHD; 46.3±9.5 nmol/L、

身体パフォーマンススコア;(全12スコア中の)7.95±1.57

でした。



次に、4か月後のデータは、

25OHD値は

偽薬群の52.5±17.1に対して、

サプリメント投与群では 80.0±11.5 nmol/L (VD; P<0.01)

であり、


25OHD値の変化は、

筋肉中のVDRと有意に相関していました。

(r=0.87, P<0.001)




ビタミンD3サプリメント投与による筋肉中のVDRの変化は、29.7±11.7%であり、

偽薬群では7.8±18.2%でした。



FCSAは、

偽薬群では-7.4±18.9%に対して、

ビタミンD3投与群では10.6±20.0%でした。




以上のデータから、

運動身体機能に障害のある高齢者において、

ビタミンD3サプリメントの投与は、骨格筋におけるビタミンD受容体を30%増加させ、

骨格筋繊維のサイズを10%大きくすることが示唆されます。




今後、高齢者における転倒予防やロコモティブ症候群予防の見地から、

ビタミンD3サプリメント投与の臨床的意義の検証が期待されます。







近年、ビタミンDの機能性として、免疫調節作用や抗がん作用、インフルエンザ予防作用なども見出されてきました。



日本からの報告では、

ビタミンDサプリメントのインフルエンザ予防効果


が知られています。


また、さまざまな生活習慣病では、血中ビタミンD値が低いことが知られており、健康保持や疾病予防のために、ビタミンDサプリメントの摂取が推奨されます。


(欠乏症の予防ということでは通常の食事からでも補えますが、疾病予防という目的では、1日あたり1,000〜2,000
IUの摂取が必要であり、サプリメントを利用することになります。)



今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。


日本人の間でも、ビタミンDの潜在的不足/欠乏が顕著になっています。


たとえば、
日本人妊婦の90%がビタミンD不足


血中ビタミンD値が高いと大腸腺腫リスクが低い

というデータがあります。



DHCでは、ビタミンD3サプリメントを製品化しています。


ビタミンDサプリメントに対する効果には個人差がありますが、
臨床的には、ビタミンDサプリメントを1,000IU/日の用量で投与すると、血中25ヒドロキシビタミンD値が10ng/ml増加する、
という報告もあります。

マルチビタミンのビタミンDはRDAのための設定ですので、別途、ビタミンDサプリメントの利用となります。






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posted at 23:56 | この記事のURL
亜鉛・アスパラギン酸・コエンザイムQ10による精子機能への働き [2013年09月04日(水)]
生殖医学・内分泌学の専門ジャーナルに、亜鉛・アスパラギン酸・コエンザイムQ10による精子の機能への作用を調べた研究が報告されていました。
(Reprod Biol Endocrinol. 2013 Aug 16;11(1):81)



亜鉛は、性腺の発育や機能維持に必要なミネラルです。


アスパラギン酸は、抗疲労作用やスタミナ作用が知られており、滋養強壮目的のドリンク剤などに利用されています。


コエンザイムQ10は、抗酸化作用やATP産生作用を有する機能性成分で、体内でも産生されます。

しかし、加齢とともに内在性コエンザイムQ10は減少し、生活習慣病や慢性疾患でも低下がみられることから、アンチエイジング分野で広く摂取が推奨されているベーシックサプリメントです。




さて、今回の研究では、精子機能に対する亜鉛・アスパラギン酸・コエンザイムQ10複合サプリメントの効果が調べられました。


具体的には、

23歳から30歳までの男性から得られた精子検体を用いて、複合サプリメント成分による精子運動能などへの作用がin vitro実験系において測定されています。

(被験者は、健常者24名と、乏精子症/精子減少症患者20名です。)




解析の結果、

健常者および精子減少症患者の精子検体の両群において、

亜鉛・アスパラギン酸・コエンザイムQ10によって、

精子運動能が維持されたということです。


一方、サプリメント成分の非投与時には、精子検体における精子運動能が有意に低下しました。

(in vitro系において、機能性成分を含む培養液と、含まない培養液とでの比較です。)



また、精子減少症患者の精子検体では、

亜鉛・アスパラギン酸・コエンザイムQ10によって、精子活性の有意な亢進が認められました。


その他、

酸化ストレスなどによって生じる、精子でのDNA障害や脂質過酸化に対して、これらの機能性食品成分による保護作用が見出されています。




以上のデータから、

亜鉛・アスパラギン酸・コエンザイムQ10含有複合サプリメントによる精子機能の保護作用が示唆されます。




今後、男性不妊症における妊娠率への影響など、臨床的意義の検証が期待される分野です。




コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。



還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)


コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。


したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。






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